【プレスリリース】
10月1日、DeNAがキュレーションプラットフォーム会社のiemo株式会社と株式会社ペロリの2社を買収した。合計買収額は約50億円。DeNAは2社のノウハウを共有し、ライフスタイルを軸としたキュレーションプラットフォームを新たに立ち上げると発表している。
iemoは住まい・インテリアの分野に特化した情報配信プラットフォーム「iemo」を運営している。iemoの月間アクティブユーザ数(MAU)が150万人(2014年9月時点)を超えていて、ユーザーのほとんどが女性、かつスマートフォン経由である。会社の設立は2013年12月、本社は東京都渋谷区にあり、代表取締役は村田マリ氏である。
ペロリは美容師やエディターなどのキュレーターが女性向けファッションのトレンド情報を配信する「MERY」を運営している。ジャンルはファッション・ヘア・美容・メイク・コスメ・恋愛・ネイルなど多岐に渡っていて、MAU1,200万人(2014年9月)を超えている。会社の設立は2012年8月、本社は東京都渋谷区にあり、代表取締役は中川綾太郎氏である。
【ライターの視点】
はたして買収金額50億円は高いのだろうか。ちなみに最近のスタートアップの買収で公開されている情報と比べてみると、2013年8月のSTORES.jpがZOZOTOWNに6億円、2013年9月のCyta.jpがクックパッドに10億円なので、50億円が非常に高いというのも感覚的にわかる。
しかし、買収された側はどう思っているのだろうか。iemoの村田氏は「高くない」とNewspicsのインタビューで答えている。インタビューでは、「成長するのは時間の問題であり、サービスの構造設計もターゲットも似ている点で急成長する可能性が高い」と主張している。
今回は2社の買収で合計50億円だが、金額を公表しているのにどちらに何十億円か明らかにしないのは何故だろうか。多くの場合、総額自体を非公開にすることが多いと思うのだが、買収額のバランスが悪いのだろうか。それはともかく、50億円を出資し、ゲーム事業とは別に新しい収益基盤を構築しようという意思が伝わってくるニュースだと思う。2社のノウハウを活かし、今後どのようなキュレーションプラットフォームを立ち上げるのだろうか。今後に期待したい。