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経歴
1976年大阪府生まれ。京都大学農学部を卒業後、ソニー株式会社に入社。その後マネックス証券に出向(その後転籍)。2009年ペンシルバニア大学ウォートン校にMBA留学。帰国後COO補佐、マーケティング部長を経て、マネーフォワード参画のため退社、代表取締役社長CEOに就任。2014年1月ケネディ米大使より「将来を担う起業家」として米国大使館賞を受賞。
個人、中小企業向け、共に日本ナンバーワンのサービスを提供
-事業内容について教えていただけますか?
当社は大きく分けて2つのビジネスを行っています。1つは個人向けの資産管理、家計管理のサービスです。約200万人の方に使われている、日本最大級のサービスです。もう1つは中小企業向けのクラウドサービスです。会計や請求書、給与サービスをクラウドで提供しています。利用数は12万事業所を超え、日本ナンバーワンのサービスです。将来は海外へ進出したいと思っています。
ユーザーサイドに立ったお金のナンバーワンサイトにしたい
-金融機関の口コミランキングも運営されているのですか?
運営しています。個人向けサービスはお金について悩んだり、困った時に参考になるサービス、ユーザーサイドに立ったお金のナンバーワンサイトにしたいと思い開始しました。
現在の個人向けサービスは、お金の現状把握(収入、支出、資産)が簡単に出来るサービス、証券会社や銀行を選ぶ際の口コミのサイト、FP(ファイナンシャルプランナー)や会計士がお金に関する正しい知識を発信するメディア系事業も行っています。
農学部からビジネスの道へ
-幼少期から大学を卒業されるまで、どのような環境で育ち、どのように過ごしてきたか教えていただけますか?
僕は大阪生まれ、大阪育ちです。大学は一年浪人して京都大学農学部に入学しました。元々生物と経済に興味があり、どちらに進もうか悩んだ結果、生物を勉強しようと思い農学部に入りました。
農学部ではバイオテクノロジーを勉強しました。ほとんどの友人は研究者になりますが、僕は大学の先輩に誘ってもらい、大学進学塾を起業しました。その手伝いをする中でビジネスが面白くなり、ソニーに就職しました。
ビジネスを学んだ場所はマネックス証券
-その後、マネックス証券に出向された経緯や組織で学んだことなどを教えていただけますか?
ネットビジネスがしたくてソニーに入りましたが、僕が理系だったということもあり、ソニーの経理部に配属されました。簿記やCPA(米国公認会計士)の勉強をしましたが、2、3年経つとやはりビジネスをやりたいと思いました。その頃、ソニーの社内募集があり、マネックス証券に応募しました。
マネックス証券の松本社長が「金融を自由化したい、個人が使いやすいサービスを作りたい」という志をお持ちで、非常に感銘を受けて移りました。約9年間(2004年~2012年)の在籍期間中にビジネススクールに留学させてもらったり、僕のビジネス経験はマネックス証券で学んだと思います。
休日も新規ビジネスの構想に費やしていた
-マネックス証券での経験から起業までのプロセスを教えていただけますか?
「マネーフォワード」はマネックス証券の新規プロジェクトとしてやろうとしていたんですが、当時は株式市場が右肩下がりになり、新規ビジネスをするにはあまり適さない環境でした。平日はマーケティング責任者として仕事をし、週末は新規ビジネスの構想、こういうサービスがあればユーザーがお金に関する課題や悩みを解決できるんじゃないかなどと考え、悶々としていました。
松本社長にもプレゼンをして、結局、「やりたいのでやらせてください」ということで最後は応援いただけました。
会社は「人」で出来ている
-経営者として大事にされていることは何でしょうか?
会社は「人」だと思います。優秀でチームワークができ、ビジョンに共鳴できる素敵な人々に来ていただくことです。その方々の能力を最大限に引き出す仕組み・会社を作らなければいけないと思います。『How Google Works』にも書かれているように、サービスを作るチームがスモールチームで、自分たちでビジネスを理解しながらサービスを作れるチームを作っています。
5名のチーム(エンジニア3名、デザイナー1名、マーケティング1名)で意思決定でき、PDCAサイクルを速く回す仕組みを作ろうとしています。エンジニアリングもビジネスも理解しないといけないので難しいですが、このようなプロジェクトチームをどんどん作ることで、その人の能力を引き出すことをしています。
あるチームはリーダーが22歳の新入社員です。年齢や性別など一切関係なく、能力のある人がリーダーをやる、ベンチャーならではの年功序列ではない形です。
一方、会社経営には大きなリスクを取りすぎないことが大事だと思います。1年の資金を確保し、事業計画は通常ケースとベストシナリオ、ワーストシナリオを必ず作り、ワーストシナリオでもジタバタしないようにしています。人間は想定するリスクには対応できるので、あらゆるリスクを想定しておくことはすごく大事だと思います。
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