今回のインタビューは、メリービズ株式会社代表取締役社長の工藤博樹さんに「どのような環境で育ったか」「学生起業をどう捉えるか」「資金調達の背景」「今後の展開」についてお話を伺いました。
(インタビュアー:菅野雄太、撮影者:須澤壮太)
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経歴
カナダ生まれ。カナダ、シンガポール、フランス、日本育ち。‘00 東京工業大学修士課程 修了 ’00-08 日本 IBMグローバルプロジェクトのプロジェクトマネージャーを担当。’08 INSEAD MBA 取得。経営戦略事務所にて大手企業向けに経営戦略をコンサルティング。’ 10 年 Locondo.jp 立ち上げ。’11 年スローガン新規事業パートナー、GREE グローバルアラ イアンス担当。自身の苦労や周りの起業家の悩みから事務作業を楽にできるサービスを用意 したいと考え、’12 年 2 月にリブ株式会社(現在はメリービズ株式会社)で経理サービスのメリービズを開始。
カナダで生まれ育った幼少期
私はカナダのオタワ市で生まれて、そこに10歳まで住んでカナダの小学校に通っていました。
カナダのオタワというのは首都ではあるんですけど、東京とは比べ物にならないほどかなり小さい街で、割と田舎の環境です。小学校の脇には林があってリスがいたり、自然が豊かなところで育っていたので、冬は雪遊びとかそり遊びとかスキーをやっていて、外で遊ぶような生活が多かったです。
母親は専業主婦で、父親は研究をやっていました。
父親はその関係で会社を持っていましたが、子供から見ると科学者という感じでした。
「技術だけでは勝てない」と気づいた
東京工業大学は、理科がすごい好きで、将来はものづくりをやりたいという野心に溢れて選びました。
ところが大学2年生の時に、イギリスのプログラムに日本代表として1週間位参加させてもらった時、30ヵ国以上から同じような歳の学生が集まっていました。
技術的には僕の知識の方が遥かに彼らよりも上だったんですけど、社会人になった時にはその人たちに負けてしまう場合もあるなと思いました。
それは技術力じゃないというのが分かって、彼らのプレゼンテーション能力とかビジネスマインドとか、単なる技術からビジネスに繋げることが上手ということを感じて、技術的な研究開発というよりは、よりビジネスサイド、あとはチームで何かを作っていくというところに関心が移りました。
体験することはスピードを高める
もし材料などがあれば、もっと積極的にスタートアップでインターンをしたりとか、自分自身でも動いた可能性は非常に高かったのかなと思っています。
そういう意味で「自分で体験する」というのは、ビジネスにおいて早く学ぶためには良いかなと思います。
社会人と学生では見える世界が違う
やっぱり社会人になって見えてくる世界と学生の時見えてる世界はちょっと違うので、今考えていることは学生の時には思いつかなかったと思います。
今はB2Bサービスをよく考えつくんですけど、学生だとコンシューマー向けが身近なので、学生のみなさんはそこをチャレンジしているんですけど、結構難しいと思います。
ただ、難しいですけど無理ではないと思うので、ぜひ頑張って欲しいなと思います。
学生起業をするならいいメンターが必要
若さゆえに、仲間を募ったりとか時間に余裕があったりするのは非常に恵まれた環境にいると思う一方で、社会経験がなかったりする場合があるので、ビジネスにおけるアドバイスをしてくれるいいメンターが何名かいるとその部分が補強でき、より成功確率が上がると思います。
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