今回のインタビューは、株式会社FLASHPARKの代表取締役である高橋優貴さんに「創業時のエピソード」「資金調達の背景」「今後の成長戦略」についてお話を伺いました。
(インタビュアー:菅野雄太、撮影者:高田梨菜)
Contents
経歴
東京都立大学在籍時、
2009年4月に株式会社FLASHPARKを設立しCEOに就
創業時のエピソード
起業して一番うれしかったポイントは、経営者や広告代理店の人が対等な目線で話をしてくれるようになったことです。
基本的に会社を創ったばかりの頃は、周りは自分よりすごい人ばかりです。そういう人と対等な立場で仕事が一緒にできるというのは、自分の成長に繋がったと感じています。
そこから段々と実力が付くにつれて、大きなビジョンを描けるようになってくるのではないかと思います。
創業時に抱えていた「人」の悩み
IT系はお金があまり掛からないので、お金に関して困ったことはなかったんですが、人にはすごく困りました。
会社を創ったばかりの頃は、誰も入ってこないんです。募集しても誰も来ないということがあり、初めて採用をする時は大変でした。
僕の場合は友達の紹介で人が入ってくれたのですが、そこから会社を軌道に乗せるまではずっとそのような感じでした。
転機が訪れたタイミング
「Birthday Press」というサービスをやっていて、最初はケーキ屋さんや花屋さんを集めていましたが、やはりなかなか集まりませんでした。「ケーキを売る」だけなら、どこでも売れるので。
その時に、ホームページを作ったり、その後の運用などもまとめて行うという付加価値を付けて営業するようになってから、すごく売れるようになりました。それから単価や成約率が上がり、軌道に乗ることができました。
「Birthday Press」立ち上げの経緯
もともとFLASHというのが好きで、FLASHを使った広告コンテンツを作って納品したりしていました。
しかし、その当時僕が思っていた受託で良くないなと思っていたことが1つありました。それは、「受託開発は基本的に納品して終わり」ということです。それで成果が上がっても上がらなくても、納品して終わりというのは良くないと思っていました。
そこで、他の会社のコンテンツを作るのではなく、自分のメディアを自分で宣伝できたらすごく面白いなと思い、まずはお祝いに特化した「Birthday Press」というサイトを作りました。
2度に渡る資金調達の背景
「Birthday Press」みたいなモール型のECの製図は、やる順番が大体決まっています。
まず1つ目は商品を揃えて店舗を獲得していくということです。そして2つ目が取り扱う商品を差別化すること、3つ目がサービス自体を差別化していくこと、最後にユーザーを販促などで一気に集めるという、大きく4つフェーズがあります。
まず1つ目の店舗獲得するフェーズでは、僕らは人力で営業して店舗を集めていて、その集める仕組みが最初の1年くらいでようやくできてきました。
そこで、「人を増やせば一気に良い店舗が集まるんじゃないか」と思っていたタイミングで、最初はアドウェイズとSMBCベンチャーキャピタルに投資をしてもらうことができました。その2社には、営業をする仕組みがあるというところを評価してもらい、投資に至ったという経緯です。
2014年にはオークファンに出資していただきました。オークファンは通販のデータを売っている会社なのですが、僕らもデータを集めていてました。僕らの場合は”お祝い”に特化しているので、この時期にはどんな物が売れるとか、こういう用途にはこういう物が売れるとか、そういったお祝いならではの買い方がデータ化されていました。
そういったデータ連携を見据えて、資本業務提携のようなことをやらせてもらいました。
資金調達を目指す視聴者に向けてメッセージをお願いします
僕自身がうまくいってるっている訳じゃないのであまり偉そうな事は言えませんが、最初の調達は特に投資会社の担当の人にいかに熱くビジョンを語って共感してもらえるかが一番のポイントなのかなと思っています。
将来どうなりたいのか、それに対してこのくらいの熱量があるといったものが伝わると、調達しやすいんじゃないかと個人的に思っています。
成長フェーズのときは、単純に顧客獲得コストやCPAといった数値がありますが、あとはLTV(顧客生涯価値)です。1ユーザーがどれくらいお金を落としてくれるのか、その数字がどんどん良くなっている感じが見えると、調達しやすいと思います。
ビジョンや共感でお金が集まるのは最初だけだと思っていて、それ以降はある程度、数字で納得できたり検証できるものを用意しないと難しいということは、漠然と感じています。
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