今回のインタビューは、Aniwo 代表取締役CEO 寺田 彼日 (Ani Terada) さんに「イスラエルの起業環境」「学生時代の過ごし方」「学生起業に関して思うこと」についてお話を伺いました。
(インタビュアー:菅野雄太、撮影者:須澤壮太)
Contents
経歴
2014年よりイスラエルに渡りAniwoを創業。 スタートアップと投資家を繋ぐ新たなイノベーションプラットフォームの構築に挑む。 月間100社以上のスタートアップのビジネスプランを読み込み、パートナーであるサムライインキュベートのイスラエルにおけるディールソーシングを一手に担う。 また、イスラエルのスタートアップと日系大手企業とのコラボレーションを通して両国の強みを活かした新たな価値創造を促進。 現地の政府、研究機関、VC、アクセラレーターとも強固なネットワークを持つ。 前職は大手教育企業マーケター。 大阪大学経済学部卒、 京都大学 MBA
イスラエルの起業家と投資家をつなぐプラットフォームを展開
弊社は2014年からイスラエルにて、イスラエルの起業家と投資家、そして日本の大企業や投資家を繋いでいく「Million Times」というプラットフォームを運営しております。
具体的には、スタートアップがプレゼンテーションのスライドを我々のプラットフォームにアップロードし、それを投資家が見に行くという方法でマッチングしていくような仕組みです。
プレゼンテーションスライドに特化したサービス
プレゼンテーションスライドに特化し、これからは人工知能によるマッチング開発を進めていきます。スタートアップの情報を読み取って、企業のニーズ、投資家のニーズに最適化した項目で強みを発揮していきたいと思います。
まず1つは、VC(ベンチャーキャピタル)や大企業向けにアドミンパネル(管理者用パネル)を用意し、そこにニーズを打ち込むことで、こちらのシステムがそのニーズを読み取って提案していくというものを開発しているのが特徴です。
あとは、スタートアップのサービスを、一般の人々がそれを見て理解して評価することができるというのがもう1つの特徴です。そういった方々を巻き込んで、将来的にはクラウドファンディングのような仕組みを作ることも計画しています。
現状で登録しているのは300社程度ですが、これからプロモーションをかけていき、年内で3000社まで伸ばすということが目標です。1日に3件から5件くらい打ち合わせをして登録していただくということを地道にやっています。
あとは、現地のビジネスを加速するための支援をしているアクセラレーターと連携をして、一気に登録数を増やしていくような取り組みもしています。
国家を挙げての手厚く支援するイスラエル
起業環境は非常に整っています。
イスラエルが建国したのは65年くらい前になるんですけれども、資源もなく人もいない状況で新しい価値を作っていくことに国家をあげて取り組んできたということもあり、政府の支援が非常に手厚いというのがまず1つあります。それは、税制の優遇であったり外国からの投資の誘致などにおいてのサポートです。
また、イスラエルの役所がスタートアップ支援を行っていたり、MicrosoftやAppleのような大企業が支援をしていたり、研究機関や学校に関しても、ほとんど全ての大学内にインキュベーターがあるような環境になっているので、起業するのがスタンダードになっているのかなと思います。
学生時代のインターンシップが良い経験に
学生時代は経済学を学んでいました。小学生くらいの時から起業しようと思っていたんですけれども、資金面や経験を考えて、会社で働いてから起業しようと決めていました。
学部時代は学生起業というものは特にやっていなかったのですが、起業家の方が来て話してくださる授業があり、そこでそういったものに触れてみたいと思いました。
いきなり大企業に入るのではなく、一旦ビジネススクールに入って、論理的な部分と実務の部分を経験してから就職しようと考えて大学院進学を決めました。
大学院時代は京都で学んでいたんですが、京都にあるベンチャー企業でインターンシップをしていました。規模の小さいところで立ち上げ期を見たいということで、1社目は電気自動車の会社でインターンシップをしていました。私がいた頃はまだ何も商品がない状態で、マーケティングや営業に従事し、どういうふうに商品ができていくのかというのを一緒に考えながらやったことは非常に良い経験になりました。
2社目が人材系の会社の京都支社立ち上げのサポートをしまして、東京では事業が回っていたんですけれども京都ではゼロからの状態でしたので、セミナーの企画やマーケティングをゼロから行っていました。
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