つい最近まで、人々が連絡を取る手段として使っていたのは電話、もしくはメールでした。
しかし、最近ではメッセージアプリの使用頻度が圧倒的に高くなっています。
そこで今回は、日本で”中国版LINE”と言われることも多い、200以上の国と地域で運営され、ユーザー数が6億人を超える「WeChat」について、LINEと比較しながら見てみましょう。

WeChatの説明

WeChat
出典:www.appland.co.jp
WeChatは、中国大手IT企業のテンセントが手がける、家族や友人と簡単にどこでもつながることができるメッセージアプリです。
ショットメッセージ、写真共有、音声の共有などの通信や共有機能に加えて、「モーメンツ」「連絡先の追加」「Look Around(位置情報による友人さがし)」「シェイク」といったソーシャル的な機能が設けられています。
WeChatは「通信機能」と「ソーシャル機能」を掛け合わせたもので「Facebook機能を持つ通信アプリ」とも言われ、また、多言語化の対応もできています。
ユーザー数も6億人を超え、中国のスマートフォン利用者の9割がインストールしているアプリです。
2015年4月調べのデータでは、女性35.7%男性64.3%、年齢層別では18~25歳が45.4%と1番多くを占め、次に多い26~35歳の割合を含めると、18~35歳までの割合が86.2%を占めるという結果となっています。
今後、ユーザー数を拡大させるには18歳以下の若者たちへのアプローチをどのようにするか、また他の通信アプリとの徹底的な比較を元に、強みを生み出していくことが欠かせません。

WeChatとLINEの大きな違いは?

焦点:LINEが攻め込む海外市場、中国アプリと「体力勝負」
出典:jp.reuters.com
LINEの最大の特徴は、多数の感情を表現できるスタンプや文字入り、音声付きの面白いスタンプだと言えます。
また、コミュニケーションとしてだけではなく企業のPRにもスタンプ機能は用いられ、スタンプがLINEの収益の大部分を占めています
一方、WeChatの特徴は、ソーシャル機能ボイスメッセージです。
WeChatはFacebookとも連携しており、Facebookアカウントで登録する事もできるという点がLINEとの大きな違いです。
LINEでは企業アカウントの記事やサービスを受ける際に友達申請をしなくてはいけません。しかし、WeChatではアカウント登録なしに企業アカウントの記事を閲覧することができます。また、WeChatのモーメント機能では、Facebookのような「いいね」や共有範囲を設定することができます。
さらに、WeChatでは、人とつながるための機能がLINEに比べて圧倒的に多くなっています。

WeChatはなぜ世界展開できたのか

WeCHat MEssi
出典:livedoor.blogimg.jp
このようなサービスはアメリカなどでも開発されているにも関わらず、ほとんどが世界展開していません。
そんな中でWeChatが拡大する要因となったのは、メッセージをやりとりする上での「無料」「簡単」「速い」という特長だけではなく、便利さやサービスを追求したソーシャル機能を取り入れたことです。
それには、ターゲットを決めてからサービスをつくったということが大きく影響しています。
”拡散型”や”おしゃべり好き”と言われる中国人の国民性に合わせ、ボイスメッセージを送りやすい仕様にしたり、ソーシャル機能を充実させました。これにより、確実に中国のユーザーの心をつかむことに成功したのです。
そして、世界で成功している1番の要因は、FacewbookやTwitterと連携している点だと言えます。
世界におけるFacebookの月間アクティブユーザー数は13億5000万人(2014年)、Twitterは2億8400万人(2014年)にものぼります。これらの多くのユーザーを持つサービスと連携することで登録の手間を省くことができたり、信頼性の高いアプリとして認識され、世界の多くの国で利用されるようになりました。
また、様々な機能を簡単に操作できる、広告なしの無料サービスである点も各国から強い関心を集めています。

まとめ

最近では、日本で「WeChat Payment」が導入され、中国人観光客が日本で買い物がしやすくなることで、さらに購買行動を高めていくと予測されています。
WeChatは中国での高いユーザー数を誇り、このように更なるユーザー数確保のためグローバル展開を進めています。
今後もテンセント社は、強みである「ソーシャル機能」を私たちの生活の身近なところに取り入れ、さらなる便利な機能の開発に一役買ってくれることを期待します。
 
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