起業するときには、時期や準備の有無などの要因がその後の会社の成長に大きく影響します。
会社を設立してから5年以内には80%以上の会社が倒産や業務廃止で消えてしまうといわれている現在、会社の拡大を目指す前に、まずは存続していくことが重要です。
そういった時に、起業で失敗する人の共通点を事前に知っておくことで、失敗を避けられる可能性は高まります。
そこで今回は、起業に失敗する人に共通していることがらをまとめました。
起業を志している方は、自分に当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
Contents
- 1 失敗例1:目的が間違っている
- 2 失敗例2:ビジネスモデルさえあれば良いと思っている
- 3 失敗例3:経営に関する知識がない
- 4 失敗例4:何かを思いついた時には、それを実現しようとしている人がいる
- 5 失敗例5:勢いしか持っていない
- 6 失敗例6:気軽に集まった仲間との起業
- 7 失敗例7:責任を負う覚悟ができていない
- 8 失敗例8:自覚が足りない
- 9 失敗例9:手を抜きがち
- 10 失敗例10:成功要因の分析もせずに異業種に飛び込む
- 11 失敗例11:憧れの起業家を模倣
- 12 失敗例12:助成金等への依存
- 13 失敗例13:固定費の拡大
- 14 失敗例14.過去の成功体験にとらわれている
- 15 起業の失敗を回避しましょう
失敗例1:目的が間違っている
出典:gtex.org.uk
起業をする目的を問われた時、何かを成し遂げたいと思う人がいる一方で、サラリーマンである事から抜け出したいという理由を挙げるケースがあります。
企業の歯車になる事を嫌うタイプもいるようですが、これは間違っています。企業には、それぞれの業務に精通する歯車の存在は不可欠です。
それを認めない人は、失敗する確率が非常に高くなります。何故かと言えば、その歯車として人を雇う事ができないからです。
そしてまた、成功する事だけを夢見て何を為すかは後回しになっている人も多くいます。これは順序が逆です。何かを成し遂げた暁に、成功という果実が実るわけです。
失敗例2:ビジネスモデルさえあれば良いと思っている
出典:www.searchandmore.co.uk
起業をするにあたっては、ビジネスモデルはもちろん大切なものです。それがなくて成功することはありませんが、それだけで何とかなると思う人が多いことも、失敗する人に見られる共通点です。
これも世の中の成功事例に感化される弊害とも言えるものですが、ビジネスモデルだけでは会社は成り立たないものです。そのための経営に関するしっかりとした知識が必要です。
もちろん、例外とも思えるケースはあります。マイクロソフトもアップル社も、もともとは好きな事をしたいという僅か数人の仲間で立ち上げた会社です。
けれどもこのケースにおいても、大切な事がわかります。
優れた技術者を支えるブレーンがいた事と、世の中に広めたいものがあるという非常に強いエネルギーがあった事です。
けれども、これは誰にでも通用するものでは無いことを知っておく必要があります。
失敗例3:経営に関する知識がない
出典:www.luma-coaching.com
ビジネスは人と金、モノが不可欠と昔から言われます。そのための経営に関する黄金律のようなものも存在します。
けれども、起業を志す人は自分の生み出したビジネスモデルに絶対の自信を持つがゆえに、これらを軽く見ているケースも多いものです。
これも、失敗する原因の共通点と言えるものです。
失敗例4:何かを思いついた時には、それを実現しようとしている人がいる
出典:www.zprkjsw.cn
次のような言葉があります。「あなたが何かを思いついた時には、それを実現しようとしている人がいる」。これは二つの意味を持ちます。
ひとつは、すでにあなたが思いついたビジネスモデルで起業してはみたものの、それを実現する術を持たなかったがために失敗していること。もうひとつは、そのビジネスモデル自体が上手く機能するものではなかったということ。
起業して成功するためには、優れたビジネスモデルと共に、それを実現するための手段を身につけている必要があるということを頭に入れておくことが大切です。
失敗例5:勢いしか持っていない
出典:blog.mycorporation.com
「こんな商売をすれば儲かるんじゃないか」とひらめきや勢いで軽い気持ちで始めてしまうと、その後に待ち受けている様々な課題に直面したときに対応できないことがあります。
勢いで動いてしまったがために、必要経費や資金調達方法、場所などの次々と出てくる課題の解決あたり、根気が伴わずに簡単に諦めてしまうことも少なくありません。
また、最初の事業で失敗した損失の穴埋めのために、「今度こそは大丈夫」と根拠のない自信で一攫千金を狙って動き出してしまう場合があります。
しかし、失敗した要因やリスクを十分に検討せず、勢いで新しいビジネスを再スタートさせても、うまくいくはずがありません。
失敗例6:気軽に集まった仲間との起業
出典:www.webmarcom.net
起業をするとなった場合には、たいていの場合、複数の仲間と動くことになると思います。
仲間を集める時に、事業内容に強い興味関心があり、スキルを持った頼りがいのある人々が集まれば良いですが、「そういった人が周りにいないから」と気軽に声をかけることができる友達とスタートしてしまうのは危険です。
「仲間がいれば問題が起こった時でもみんなで解決できる」という思い込みが、大きな失敗につながります。
気軽にスタートできるような仲間で始めてしまうと、うまくいっている時は良いのですが、うまくいかなくなった時に、話し合って解決するどころか責任のなすりつけ合いにもなりかねません。
失敗例7:責任を負う覚悟ができていない
出典:www.threatgeek.com
企業での勤務経験が長い人は、問題があってもチームとしてあるいは会社全体で問題に取り組み、解決に当たります。
しかし、経営者がそういった問題解決を経験してきていない場合、だまされたり裏切られたりなどのトラブルがでてきた時、責任を負う覚悟ができずに原因や責任を他に求め、社内での信用も失ってしまうことがあります。
失敗例8:自覚が足りない
出典:therevboard.com
「社長になる」ことに憧れがあったり、小さいころからの夢だった人もいるかもしれません。
しかし、実際には会社を立ち上げてすぐに輝かしい未来が待っているわけではなく、ビジネスが軌道に乗るまでは、社員は休みでも土日も年末年始もなく全力投球するくらいの心持ちでいなければならないのです。
大好きだった旅行やスポーツ観戦をする暇さえないものと思っておく必要があります。
それらを捨て、仕事に全てを捧げる覚悟はありますか?
失敗例9:手を抜きがち
出典:www.jenningswire.com
ビジネスを成功させるためには、お客さんに喜んで使ってもらえる、売れる商品を考えださなければなりません。
そのためには、商品開発やマーケティング、アフターフォローなど全てを徹底的に考え抜く必要があります。それがあって初めて収益をあげ、軌道にのせることができるのです。
「この程度でいいや」といったように、自分が実現したいビジネスを妥協してしまうような経営者では、会社が上手くいくはずもありません。
失敗例10:成功要因の分析もせずに異業種に飛び込む
出典:adventureswithben.com
起業した会社が、気づけば収益が増え、従業員も増え…ということがあった場合、その成功要因もよく分析しないまま、さらなる事業拡大を狙って、タイミング等十分な検討もしないまま異業種に飛び込んでしまうことがあります。
成功していた要因は、スタートしたところがたまたまよかったからかもしれず、異業種でも同じように成功するとは言えないのです。
事業が失敗した場合はもちろんですが、成功した場合でも、その要因分析はしっかりと行わなければいけません。
失敗例11:憧れの起業家を模倣
出典:themarketingguy.net
起業をするきっかけが、ビジネスで成功した起業家への憧れや流行だった場合、「それならば自分でもやれるのではないか」「儲かるのではないか」という錯覚を抱いてしまうことがあります。
もちろん彼らが成功したタイミングとは違いますし、競合の数なども異なってきます。同じような憧れを抱き、起業に挑戦している人もいることでしょう。
このように、市場調査もよく行わずに模倣する形で起業してしまうと失敗につながりやすくなります。
失敗例12:助成金等への依存
出典:blackdoctor.org
起業するにあたっては、初期投資などでかなりの資金が必要です。
そういった時に、初めから助成金や補助金をあてにしてしまうことがあります。
それらは運よく採択されたとしても1回限りのことが多く、助成金が全て社員の給料や自分の生活費で消えてしまった途端、事業の運転資金が続かくなり倒産に至るケースも少なくありません。
失敗例13:固定費の拡大
出典:money.usnews.com
立ちあげたビジネスで収益を上げることができれば、もっと収益をあげたいと考え、社員を増やしたり建物を大きくしたりすることもあると思います。
しかし、欲を出し過ぎてしまうと、失敗につながりやすくなります。
給料や家賃などの固定費や光熱費などが収益を上回るリスクを検討せずに事業を拡大してしまうと、失敗してしまいます。
失敗例14.過去の成功体験にとらわれている
出典:www.newser.com
1度も企業で勤めることなく起業した場合はあまりないかもしれませんが、社会人経験を積んでから独立した方の中にはよく見られることです。勤めていた当時の実績にうぬぼれすぎてしまい、状況が変わってからも同じように物事が進むと思ってしまいます。
大手企業に勤めていた方ならなおさら、その状況の違いははっきりと感じられるかもしれません。ネームバリューも歴史も違うのですから。
過去の成功体験からはいい意味で自信を持ちつつ、そこでのノウハウをもとにして新たな試行錯誤をしていくことが求められます。それがなければ、起業の失敗につながってしまう可能性も考えられます。
起業の失敗を回避しましょう
いかがでしたか?
このような失敗事例から、知識不足や安易に起業することがいかに危険かが理解できたかと思います。
成功させるためには十分すぎる位の検討が必要であり、分からなければ他の人を頼ることも時には必要です。
ぜひ、事前にしっかりと準備をしてから起業し、上記のような失敗を招かないようにしてください。