今回は、ベンチャーか大企業かで就職先を迷っている方々へ、大企業ではどのようなキャリアパスを送ることができるのかをご紹介します。
以下、化学業界の会社に入社された方の声をお届けします。

自己紹介

大企業では、多くの社員達の中に埋もれてしまって、自分の力を十分に発揮できないのではないか・・・大企業に進むことを迷っている方は、そんな不安を抱いているのではないでしょうか。
私も同じような不安を抱いていましたが、結局、親の勧めによって、大企業に就職しました。

年功序列の世界ではあるが、仕事のスケールは確実に大きい。

私は、化学系の材料メーカーに就職しました。社員数は連結で1万人を超える規模であり、いくつかの商品は世界トップシェアを誇る企業です。
この企業を選んだ理由としては、ある程度の歴史と規模があり、特定の分野において、高いシェアを有していることから、安定的に成長していく企業だろうと考えたためです。
新卒として入社した1年目から、現存製品の性能を改良する業務に携わるようになりました。
現存の売上は、すでに億単位であり、あらゆる家電等にその製品が材料として含まれていましたので、自分の研究が、世界中の人達の生活に関わっていると考えると、その仕事にやりがいを感じることができました。
また、入社数年後には、その会社にとって全く新しい材料の開発にも携わるようになり、新たな製品を生む楽しみを感じることができました。
一方、大企業ならではの不満としては、やはり強固な年功序列の世界であったことです。
ある程度(50歳くらい)の年齢を超えれば、実力のある人と無い人との間で、役職に差が生じるものの、それまでは、横並び状態です。自分より明らかに仕事ができない(又はしない)先輩や上司から指示され、彼らよりも少ない給料で働くというのは、精神的なストレスにもなります。
一方で、自分もある年齢になると確実に管理職にもなれるので、その点は少し安心できます。

大企業は人間関係が90%以上?

大企業において、自分のしたい仕事がしたい、昇進したい等の積極的な希望を叶えるには、当然ある程度の実務能力が必要になりますが、正直なところ、90%以上が人間関係に左右されるところがあります。
たまたま反りが合わない上司の部下になってしまった、たまたま、希望していない業務に就くことになってしまった場合に、その流れを変えるには相当なパワーが必要です。
時には転職も選択肢としなければならない場面があるかもしれません。

大企業から小さい企業への転職は比較的容易

自分は大企業でやっていけるのか、という不安を抱いている人にとって、少し不安を助長するようなことを書きましたが、小さい企業でも人間関係は非常に重要ですし、場合によっては自分の希望する業務に就くことができない恐れもあります。
結局のところ、求められる能力は大企業でも小さい企業でも大きくは変わらないと思いますので、どうせトライするなら大企業にトライすることをお勧めします。
会社としての安定性も大企業の方が優れていますし、給与、その他の待遇も、基本的には大企業の方が良いことが多いです。
大企業から小さい企業への転職は比較的容易ですが、その逆は非常にハードルが高くもありますので、キャリアパスを形成する上でも、最初に大企業を選んでおくことが有効だと思います。

まとめ

いかがでしょうか?
確かに組織として大きく、大きな金額が動く業種であれば、その仕事に対してやりがいを感じることができるでしょう。
そして、大企業からベンチャーへの転職も、逆に比べると容易というのも、一理あります。
しかし、ベンチャーより運や人間関係に大きく影響されてしまうので、大企業でやりたいことがすぐにできるかと言えば、必ずしもそうではないことに注意してください。
自分が「何歳の時点で」「どんな仕事を」「どこで」したいのか、それを考えた上で就職先を選んでください。
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