突き進むプリファード・ネットワークス(PFN)とエッジヘビーコンピューティング

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出典;preferred-networks.jp
IoT時代の中、人工知能(AI)が次々と改良され、現代の主役として名を馳せています。
技術の進歩も目覚ましく、ビジネスの上でも新たな技術に適応していくことが求められる世の中になっています。
そのための1つの手段として、技術を持つ会社について知ることが大切です。
 
この十数年でAI分野などで新技術を生み出すスタートアップも増えてきました。
その中でも一際輝く東大発のベンチャー企業があります。
 
その企業の名前は、プリファード・ネットワークス(PFN)。自然言語を中心に研究開発を行うプリファード・インフラストラクチャー(PFI)という企業から分岐する形で成立しました。代表取締役にはPFIでも社長を務める西川徹氏が就いています。
 
現在、人工知能が活躍するために必要なデータは、クラウドに集められ、処理することが多いです。しかし、IoT時代が進むにつれて、そのやり方が非効率になりつつあります。
PFNは、よりIoT時代にフォーカスした技術・サービスの開発を行う企業。今回は、PFNが生み出す「エッジヘビーコンピューティング」と彼らのシナジーを狙う戦略を見ていきましょう。

PFNの技術、エッジヘビーコンピューティング

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出典:ntt.co.jp
PFNは、機械学習・深層学習や映像解析技術、分散インテリジェンス技術などで独自の技術を持ち、IoT時代に即した形でのサービスの提供を目指しています。
今回は、その中でも特に独特な新技術「エッジヘビーコンピューティング」について紹介します。
 
IoT時代になり、これからは「機械が生み出すデータ」が増えてきます。この「機械が生み出すデータ」の量・種類は「人が生み出すデータ」よりも多いのです。
 
現在、このようなデータは一旦クラウドなどに集められてから分析されます。
これを「データ集約型アプローチ」とすると、今回紹介するエッジヘビーコンピューティングは「データ分散型アプローチ」といえるものです。
 
つまり、エッジヘビーコンピューティングとは、IoTによって爆発的に増えるデータの量・種類がクラウドに非効率な負荷を避けるため、
それぞれのデバイス(エッジ側)でデータを処理する考え方のことです。
 
エッジヘビーコンピューティングにより、より効率的でリアルタイムな機械学習の活用が可能となります。PFNは、AIを活用するための新たな仕組みを開発しているのです。

PFNの戦略、多様な提携先

PFNの戦略の特色は、多様な提携先です。
西川氏は多様性を重んじており、広範な事業領域の中でパートナーと協力しながらイノベーションを目指しています。
自動車、ヘルスケア、バイオ、製造など様々な分野への展開が特徴的です。
 
PFNはこの多様な提携先から出資を受けることで、研究開発・事業展開を加速させています。
高度な機械学習技術を持っているからこそ、それぞれの分野でシナジーを生み、出資を得ることもできるのです。
 
では、PFNの行っている提携について、いくつか紹介します。

自動車分野―トヨタ、パナソニック

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出典:gatag.net
まず、トヨタとの提携内容については詳しくは明かされていないのですが、自動車の衝突を防ぐ技術に関してではないかと言われています。1つの根拠としては、西川氏が行った講演の中に、自動車の模型が互いに衝突することなく自由に動きまわっている動画があったことです。
 
次にパナソニックとの提携についてです。パナソニックの持つテレビの解像度の技術ですが、
すでに人間が認識できるレベルを超えてしまったようで、自動車向けのセンサーとしての活用が進められることになりました。
その開発のパートナーとしてPFNが選ばれたようです。

バイオ分野―京都大学

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出典:free-illustrations.gatag.ne
バイオテクノロジーの分野では、iPS細胞の山中伸哉教授の研究室と共同開発を行っています。
iPS細胞を実験に活用する手法が研究されているのですが、この手法において得られる膨大なデータを分析するためにPFNとの連携が行われるようです。

ロボット分野―ファナック

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出典:free-illustrations.gatag.net
ファナックとは、ロボット同士が協力できるような技術を共同開発しています。
この技術が完成すれば、1体のロボットに不具合があっても、他のロボットが助けに入ることができ、より柔軟なロボットの運用ができるようになるでしょう。

医療分野―国立がん研究センター

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出典:gahag.net
この提携では、人工知能技術を利用した統合的ながん医療システムの構築を目指します。
国立がん研究センターに蓄積された大量のデータから、がん患者それぞれに合った治療法を提供できるようなシステムを作るようです。
 
この他にもNTTやDeNAなどとも提携し、それぞれの技術開発を進めています。
この多角的な提携は、資金や実績を得ることだけでなく、PFN自身の技術に幅の広い柔軟性を与えることになるでしょう。

IoT・AI時代の将来をよめ

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出典:gahag.net
クラウド技術、IoT、AI、深層学習と多くの技術が生まれ、進化し続けています。
今回、IoT時代とAIの進化により、従来通りのクラウドでのデータ処理が非効率になるという話をしました。
このように、1つの新技術によって、既存の他の技術、あるいは技術環境そのものに大きな変化が起こる可能性があるのです。
 
PFNはこれらの変化を読み、IoT時代でAIを活用するための次の技術、エッジヘビーコンピューティングを考え出しました。
 
今まで以上に速いスピードで変化する技術環境に対応することが求められています。そのためには、次の時代の主役となる技術を見つけ、その技術を持つ企業に目をつけておくことが大切になってくるのではないでしょうか。

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