近年注目を集める、地方起業。
働き方改革、そして働き方の多様化によって、起業の形も大きく変化しています。
I T業界の盛り上がりもあって、パソコン1つで仕事が成りたっているのも現状です。
今回は地方起業にあたって必要なことをまとめていきます。
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開業率トップは首都圏ではなく「地方」
地方起業の現状を見ていきましょう。現在、開業率トップはどこでしょうか。
実は現在開業率トップは、沖縄県なのです。上位層には関東や関西の県がランクインしていますが、三重県、茨城県も上位にランクインしています。
地方起業は決して珍しいことではないのです。沖縄県では約12000人の起業家が活躍しています。
地方起業が注目を集める理由
地方起業が注目を集めている理由は大きく2つあります。
1つ目は、地域自治体が歓迎しているからです。
地方創生が大きなポイントとなっている現在、新しいビジネスを創出する人を積極的に受け入れて地域を活性化したいと言う自治体の思いは強いです。
起業家が増えれば新たな雇用も創出されます。そのため、地域にとってメリットが大きいわけです。
2つ目が、ワークスタイルの多様化が挙げられます。都市圏で働くことに拘らない人が増えてきているために、複数の仕事をプロジェクト単位で受け持つパラレルワーク、そして在宅勤務を前提で働くテレワークなどの認知がコロナウイルスの影響もあり認知度が高まってきています。
わざわざ都市部に出ていこうと考えない人が増えているのが現状です。
地方起業のメリット
では、具体的に地方起業にはどんなメリットがあるのでしょうか。このパートでは地方企業の具体的なメリットについてまとめていきます。
コスト削減
地方起業では、コスト削減をすることができます。地方では都市部に対して物価が安いので、開業資金はもちろんのこと事業を継続する上で必要なランニングコストも抑えることが可能になります。
起業の前提として、十分な資金力がある状態を除いて開業資金は少しでも抑えたほうが理想的です。これから起業を考えている人にとって、地方起業はありがたい環境なのです。
競合が少ない
地方起業においては、競合が少ないために顧客の奪い合いが起こらないこともメリットに挙げられます。
しかし、都市部ほど顧客が多いわけではないので、顧客中心のビジネスモデルでは多くの顧客獲得は見込めないので注意が必要です。
地方起業に限らずですが、起業する際は競合の数やシェアの数なども頭に入れておくべきであると言えます。
ワークライフバランスをとりやすい
先ほども出てきましたが、地方起業ではワークライフバランスがとりやすいこともメリットに挙げられます。
土地代や物価も安いため、家庭との両立もしやすいです。
パソコン1台で仕事を完結させられるプログラマーやエンジニア、そしてノマドワーカーと働き方が多様になっている現代に、地方起業は相性が良いと言えます。
地方起業のデメリット
では、地方起業にはどんなデメリットがあるのでしょうか。
このパートでは地方起業におけるデメリットについて考えていきます。
領域、市場規模が限定されやすい
地方は都市部に比べてサービスが弱い分、ビジネスの市場規模が小さくなってしまうと言うデメリットがあります。
大きな利益を出していくためには市場規模は欠かせない一つのファクターでもあることから、重要視したい項目でもあります。
また、都市部に比べて情報が遅れてしまうと言う点も、市場規模を小さくしてしまうことにつながってしまう場合があります。
参入が遅れれば、成功確率やビジネスチャンスを逃してしまうことにもなってしまいます。
地方ならではのデメリットも存在します。
人材確保が難しい
今の日本の現状、優秀な若者は都市部に集まる傾向があります。
そのため、地方企業の大きな課題の一つが優秀な人材の確保です。そもそも人が少ないと言うことに加えて、イベント等の開催も少なく、新規で繋がりを作ることも容易ではありません。ですから、人材確保は大きな課題であると言えます。
求人数や新卒であれば学歴やスキルなど、求めている人材が見つからない、都市部に流出してしまうということには対策が必要であると言えるでしょう。
地方起業に向かう「週末起業」
地方起業に限った話ではありませんが、起業をする際に必要なのが「小さく始める」という考え方です。
最初から多くのリソースを投下し事業をスタートさせるのは、その分リスクも大きくなります。
そんな中で、本業をしながら週末に地域と連携した事業を行う形態を「週末起業」といいます。
近年この起業方法は増えており、会社員を平日は努めながら週末にはオンラインストアの運営をするなど、副業という形で起業をするスタイルは浸透しつつあります。
本業とのバランスや就業規則をしっかりと確認する必要はありますが、負担等を考えると有効なスタイルであると言えます。
1番の魅力はリスクヘッジを効かせるこができる点です。いきなり起業家として会社を辞めて地方起業をすると、失敗した際の影響は大きなものになります。
ですから本業でキャッシュポイントをしっかりと抑えつつ、自分の事業をする。ここからスタートさせるのが賢明であると言えます。
地方起業は地方創生の先駆けに
地方起業の魅力の一つが、地方創生に大きな役割を果たせると言う点です。
優良企業が地方に拠点を置くスタイルが多く出てくれば、確実に地方は活性化します。過疎化が進んでいる地域に若者が、生産人口が帰ってくると言う好循環も生まれます。
地方起業には多くの魅力、可能性があるだけでなく、社会的役割も担っているのです。