11月20日、オフィス向け野菜提供サービス「OFFICE DE YASAI(オフィスでヤサイ)」を運営する株式会社KOMPEITOは、キユーピー株式会社から5,000万円の資金調達を行った。今後は、キユーピーの調味料や野菜を中心とした、質の高い商品開発力・商品調達ネットワークを活かし、OFFICE DE YASAIサービスの内容の拡充と安定化を図る見込み。
ライターの視点
現代人は野菜不足と言われています。ビジネスパーソンの中でも朝食を抜いてしまったり、昼食や夜食をコンビニ弁当で済ませてしまう人が少なくないのではないでしょうか。そんな食生活の問題を解決・改善してくれそうなサービスが大手との提携を発表しました。
今回、「OFFICE DE YASAI」を運営するKOMPEITOが、キューピー社と資本業務提携をしました。
今年は弁当宅配サービスのごちクルやbento.jpなど、オフィス向けの飲食サービスが注目されているようです。
KOMPEITOのサービスの特徴としては、「食べきりサイズの野菜がオフィスで食べることができること」、「農業の世界では名の知れた農家と契約していること」、「鮮度のいい物流システムをもっていること」だと思います。
利用企業は専用の冷蔵庫を設置し、従業員に新鮮な野菜を提供できます。「朝ごはんの代わり」であったり、「3時のおやつ」であったり、「社内のコミュニケーション」に活用したり、その用途は様々です。
ビジネスモデルとしては、収益モデルがシンプルです。野菜を配達し、企業か個人から資金を回収する形です。料金プランは企業が全負担する「ハッピープラン」、企業が従業員と折半する「シェアプラン」、食べたい従業員が食べた分だけ負担する「イージープラン」の3つが用意されています。
KOMPEITOの事業で注目すべきは、元々はコンサルタントだった川岸社長が農家とのネットワークを築いた点だと思います。有名な農家ほど、既存の野菜宅配サービスや地元の小売店と契約していると思うのですが、その中に入り込むためにどんなことをしたのか気になります。
生産者のメリットが摑みにくい※のですが、農家とのネットワークを開拓したことと、在庫コストを極力減らし、野菜の鮮度を保つための物流システムを用意している点が評価されているのでしょう。
今後はオフィスで朝食や昼食を食べる人が増えるのでしょうか。これからの展開に期待しましょう。
※「顧客ニーズに合致した商品を提供しやすく、農産物をつくるモチベーションが高まる」とあるが、ニーズに合わせるためにどんな取り組みがあるのかわからなかったため
会社概要
KOMPEITOは日本のオフィスを健康にする「OFFICE DE YASAI」の企画や運営、農産物マッチングサービス、食に関するイベントの企画・運営を行う。ミッションは「農業を、地域を豊かに、日本の企業を、オフィスワーカーを元気にする」である。
設立は2012年、本社は東京都渋谷区にあり、代表取締役は川岸亮造氏である。