ここに、6色の帽子があります
アイデアの発想法にはさまざまな種類がありますが、あなたが利用している方法はあるでしょうか。
今回ご紹介するのは、「6色の帽子を順番にかぶることで、思考を切り替える」、そんな発想法です。
どういった方法なのか、想像つきますか?
出典:www.sixhats.jp
「シックス・ハット法(6色ハット発想法)」は、エドワード・デ・ボノ氏によって生み出されました。
この発想法はほとんどの場合、大人数で物事を考えるときに使われ、6つの視点から物事を考えることで、強制的にさまざまな視点からのアイデアを引き出すといったものです。
以下では、それぞれの色が意味していることについて、くわしく見ていきます。
⒈白(客観的思考)
出典:centralhacker.com
客観的な情報だけを頼りに、その事柄について純粋に考えていく方法です。
ここでは、自分の意見を封印しなければいけません。
パソコンやスマートフォンなどを用いて、数字やその他データ、事実から考えていきます。
⒉赤(直感的思考)
出典:party-games-etc.com
赤い帽子をかぶったときに使うもの、それは感情や感覚、直感です。
感情の変化があまりなかったり、直感を感じにくい方にとっては、少し難しいかもしれません。
赤の帽子をかぶったときは、論理的に考えず、「すごい」「大変そう」「おもしろそう」といったように、感じるままにアイデアを出していけばいいのです。
この際、注意すべきなのは「判断はしない」ということです。
あくまで直感だけですので、それだけで突き進んでしまうのは非常に危険であるためです。
⒊黒(否定的思考)
出典:www.seodriven.com
黒は否定的思考を表しています。
あえて否定的に物事を考えることによって、そのアイデアが論理的におかしくないかに気づくことができます。
「そんなことを言っていたらきりがないじゃないか」と思われる方もいるかもしれませんが、その後のリスクに備えるためにも非常に重要な考え方です。
⒋黄(肯定的思考)
出典:www.polyvore.com
肯定的、つまり、全てをポジティブにとらえることです。これは先ほどの黒の帽子とは真逆の考え方だと言えます。
それぞれのアイデアによってもたらされるメリットや、どんな嬉しいことが起きるかを話し合います。
しかし、黒も黄もどちらも論理的に考えていく必要があるので注意が必要です。
⒌緑(創造的思考)
出典:herschelian.wordpress.com
緑の帽子をかぶり、創造・提案を行っていきます。
「革新的なアイデア」の提案に向けて、クリエイティビティを活用して考えていくのです。
自由で創造的なアイデアを、思いつくままに挙げていくことが大切です。
⒍青(プロセス管理思考)
出典:threatpost.com
最後にかぶるのが、青い帽子です。ここでは、会議の調整やまとめを行っていきます。
俯瞰的に議論の全体を見渡し、分析することで結論を導き出します。
最後に
人が大勢いる会議の場などで使われることが多いと前述していますが、それぞれが違う帽子をかぶって議論しあうのではありません。全員が同じ色の帽子をかぶって、色を変えていくのです。
基本的には帽子をかぶる順番は自由ですが、青・黄・黒・緑・白・赤・青の順番になることが多いようです。
今回ご紹介した「6色ハット発想法」を完璧に使いこなすのは難しいかもしれませんが、ものを考えるときにはそのような視点があるということを覚えているだけでも、考え方は変わってくるかもしれません。
アイデアを出さなければいけないときや、出てきたアイデアが有効かどうかを検討する際には、ぜひこの発想法を利用してみてください。