2014年の200万ドルの資金調達の背景
-昨年末に総額200万ドルのファイナンスをされたということですが、その背景について伺ってもよろしいでしょうか?
200万ドルは日本円で約2億円ということになるんですが、これは、当時Gyazoもどんどん成長していって、サーバー経費も先ほど言ったように増えていましたし、クラウドで新しい働き方やコミュニケーションをつくるという分野が世界的にも急成長していました。
例えば「Dropbox」や「Evernote」、最近流行っている「Slack」のようなサービスが、シリコンバレー発でかなり大きな資本力で世界中に一気に普及していたタイミングでした。
その中で、Gyazoはそこそこユーザー数は多いものの、組織としてはまだまだ小さい状況でした。そのため、ある程度資金を入れてスピードを加速することによって、世界で確固たるポジションを得られるんじゃないかと思い、資金調達を決めました。
決めたのは2014年の初めぐらいで、夏頃からVC(ベンチャーキャピタル)を何件か探す活動を始めました。
川田さんからは「今一番タイミングがいい」と言われていて、去年はスタートアップの資金調達もたくさんありましたし、楽勝だろうと言われ少したかをくくっていたら全然上手くいかず、何社回ってもずっと断り続けられて苦労しましたね(笑)
こちらが出かけていくときもあるし、スタートアップのピッチイベントでもいくつか発表しながら探していきました。
すごく大変だったんですが、本当に運よくオプトの担当者の菅原康之さんに出会って、そこからは本当に時間をかけて交渉や事務をやっていき、大変でしたが上手くいったので、特に当時の自分にアドバイスすることはないかなと思っています。
資金調達って胃が痛くなるというか、大変なので、どちらかというとあまり次はやりたくない感じなんですよね(笑)
―資金調達において重要なことは何だと思われますか?
その前にも実は何度か失敗しているのですが、「時間をかけ過ぎない」というのが大事だと思っています。
交渉の中で、自分の理想のバリュエーションや資金調達額に達していなかったり、契約書の細かい文言について揉め始めるといくらでも揉めることができるんですが、そうするといつまで経っても決まらないので、どこかで決めてしまうしかないんですよね。それが一番重要なことかなと思います。
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