起業の経緯 大企業の中で感じた負をビジネスに
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起業の経緯 大企業の中で感じた負をビジネスに
もともと5年で辞めると決めて入ったわけなのですが、何をするかは特に決めていませんでした。「5年で辞めるんだから」という理由で社内で手を上げ、いろいろな部署に移って不動産業の川上から川下まで全部見ようとしました。
4年目頃になった時、転職か起業かを迷いました。リーマンショック後だったので転職先がほとんどない状況でした。「これは起業だな」と思った時に不動産業か他の事業かで悩み、「不動産業は5年もやっているし、もういいか」と思い、ITを選択しました。
ITでの起業でどういうビジネスモデルがあるかを考え始め、「ietty」というビジネスモデル以外にも10個位作りました。中にはgoogleカレンダーをリプレイスするものや、農業系など作るなど、何をやろうか考えていました。
どれだけお金がかかるかなど、ITの会社に見積りを取っていましたが、踏ん切りがつきませんでした。というのも、当時1000万くらいの年収をもらっていて、「この年収を捨ててまですべきビジネスモデルなのか」が全く踏ん切りがつきませんでした。
どうやったら起業に踏み出せるかを考えていたところ、出資してくれる仕組み(ベンチャーキャピタル)の存在に気付きました。色々調べているとファンドがやっているインキュベートキャンプを知り、10個くらいのビジネスモデルを持ち込んだところ、「不動産のビジネスモデルが一番いいのでは」と言われ、確信を持って起業しました。
最も「業界の負」だと感じていたところに対して解決するソリューションとして作っているので、必要性や必然性がありました。そもそも不動産業だったので、ITの人たちがどこにいるかもわかりませんでした。
突然インキュベートキャンプに行って、不動産業は僕だけでした。オフィシャルな場と聞いていたので、スーツで行ったのですが、みんなポロシャツなどで来ていました。仲間集めの発想もなく一人で飛び込んじゃいました。今思うと向こう見ずでしたね。
設立当初の苦労 エンジニアがいればよかった
設立当初は仲間がいませんでした。ITの会社を作って不動産のシステムを作るのに社内にエンジニアを抱えていない状態で始めたので、頭の中にあるプロダクトを正確にアウトプットできないという悩みがありました。
その結果、プロダクトのローンチまでに1年ほどかかりました。それが一番苦しかったです。起業して1年のタイミングでCTOが入って、きっちりしたプロダクトを作り直して今の状態になりました。IT企業なのにエンジニアがいない状態で始めたのが一番の苦労だったと思います。
「起業したときからエンジニアがいればよかった」というのが一番で、ITの組織作りや開発するにはどういった人材が必要か、また、どうやって連れてくるのかという知識が最初からあれば、外注せずに内部でできた気もするので、それがあればよかったと思います。
組織面の今後のビジョン ライフステージの変化に合わせたビジネス展開
ITとしての会社の力を強めていきたいと思います。エンジニアなどの採用を活発化したいと思います。
事業面は賃貸のお部屋探しに特化して事業を進めているのですが、ユーザーのライフステージが変わった時に売買のニーズも出てくると思うので、それに対応できるプラットフォーム(賃貸から売買、ビルなど)に拡大させていきたいと思います。
起業志望者へのメッセージ 大企業の負から得られる課題をスタートに
ベンチャーに入るのも選択肢ですが、僕の場合は大企業からキャリアスタートし、大企業の大きな負を解決するビジネスモデルからスタートしたので、やりたいことがわからなければ大企業に入ってそこの課題を見つけることから始めても良いかと思います。
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