今回のインタビューは、ブランディングテクノロジー株式会社 代表取締役社長の木村 裕紀氏に、「事業内容」と「ブランド×デジタルマーケティングについて」、「経営に参画した背景」についてお話を伺いました。
(インタビュアー:株式会社アントレプレナーファクトリー代表 嶋内秀之)
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【1本目(4分49秒)】
事業内容と会社名「ブランディングテクノロジー」について
ーまず、事業内容についてお教えいただいてもよろしいでしょうか。
木村氏:ブランディングテクノロジー株式会社は、日本の99%を占める中小企業のブランドを、一社一社の”らしさ”を大切にしながら、デジタルシフト支援という観点で事業を行っています。
事業は「ブランド事業」「デジタルマーケティング事業」「オフショア関連事業」の3つで構成しています。
ーありがとうございます。会社名が印象的だなと思ったのですが、会社名について詳しくお聞かせいただけますか。
木村氏:私の方から2015年4月に『ブランドファースト』という書籍を出させて頂いてまして、会社というものは一社一社“らしさ”を持っていて、そしてその“らしさ”こそがブランドであると考えています。
その“らしさ”を第一に掲げて、それを「アウターブランディング」という外に発信する活動と、「インナーブランディング」という社内に発信する活動の両方をやっていくと中小企業が中長期で伸びていく経営ができると考えており、ブランドファースト経営という物を世の中に推進したいというのが、私の会社の究極の1つのミッションとなっています。
ブランド × デジタルマーケティングの可能性
―ブランドファースト経営というものをデジタルマーケティングを通じて実現していくということですね。
木村氏:そうです。「YouTuber」や「インフルエンサー」などの言葉が出てきたように、個人でも影響力を持ってお金を稼げたり、人に影響力を与えることができるようなパーソナルブランディングの時代になってきています。
一方で大企業というのは、大手広告代理店があるので、従来からマスメディアを使ってブランディングしていくことには長けていたのですが、間にある中小企業はなかなかブランディングという物に対して意識が低いのが現状です。
日本の80%以上の中小企業様は、まだブランドという物に対しての取り組みをほぼしていないような状況がありまして、そういった所を開拓していくと、非常に大きな潜在市場があると考えています。
ー大企業と個人の間の企業に、マーケットがあるんじゃないかと?
木村氏:もう少し付け加えると、ブランドというのは「社会性」「独自性」と考えています。加えて、ビジネスモデル等の経済性がありますが、我が社が何の為に社会に存在するのかという「社会性」を明確にして、その上で自社の独自の強みであったりとか、USPと言われてるような独自の、他社と比べての強みという物を磨いていくことで、独自のポジションができてくる。
そこを作った上で分かりやすく発信していく努力をしていかないと、なかなか伝わっていきませんので、そうすると採用の面でもお客様を獲得していく面でもビジネスパートナーをとっていく面でも、また社内が一体感を持つ組織にしていく軸を持つという面でも、なかなか上手く進まないことがありますので、そこはブランドの持ってる力かなと考えています。
経営陣として参画した経緯
―まずテレウェーブに入社されて、その後フリーセル(ブランディングテクノロジー前身)へ経営陣として参画された経緯は何だったのでしょうか。
木村氏:元々フリーセルの創業者と私が、テレウェーブ時代の同期入社の同じ部署でして。
彼が先にドロップアウトしてフリーセルを創業して、その後私も一時期個人事業を経て、ジョインして出資して、会社を上場させていくことを目的に一緒にやり出した形です。
当時2005年くらいでして、第二次ITバブルの最中で、所属してたテレウェーブも2003年に上場してすごくスケールしていくのを横目で見てまして、僕達もそこの新規事業でインターネット事業を立ち上げた、立ち上げメンバーでもあったんですけども、その上場のタイミング等に立ちえなかったということもあったので、我々も大きくしてこうと。そんな流れで経営陣として参画しました。
前職時代に得たもの
―テレウェーブさんで得た物とか、逆にここはちょっと変えていこうと思った所はありますか。
木村氏:テレウェーブでは、20歳前半でも新しい事業をゼロから作り上げていった事業が、2年目には年商10億ぐらいの事業になっていったというのを当事者として関わることができたので、事業を作り上げて立ち上げていくことの勢いとかを肌で学べました。他には営業の組織の作り方あたりは、非常に参考になりましたね。
一方で、当時業績が出れば勢いでどんどん市場が評価するみたいなところもあり、経営理念などが明確じゃない会社だったので、どこに向かっていくのか、何の為にやってるんだという軸が無かったなと。
そこは自分達が会社をやる側になった時に、一番経営として大事なのではないかということで、早くから経営理念を確立してビジョン経営をしてみたいなことをやってきました。
前職の経験と自社経営の中で、ブランドファーストに辿り着いていったというところは、前職の経験も影響していますね。