自動翻訳サイトの実力は?

ビジネスパーソンにとって、嫌でも英語と関わる機会は増えていると思います。クライアントや商談相手が外国人だったり、海外への問い合わせなど、日常のビジネスで英語を使う機会に遭遇する方も多いのではないでしょうか。その際に手軽に使えるのが、Google翻訳やWeblioなどの自動翻訳サイトです。
 
以前と比較してかなり精度が向上してきた自動翻訳サイトですが、自動翻訳結果をそのまま使えることはまだまだ稀です。使用者に聞くと、英語から日本語に自動翻訳をした場合は使えるものの、反対(日本語→英語)の場合、正しい翻訳になっているか不安だそうです。
 
このようなビジネスパーソンの声に応えたサービスを展開するスタートアップが、現在注目を浴びています。今回は韓国系の起業家がアメリカで立ち上げた、ChattingCat社をご紹介します。
 

手軽でスピーディーに使える英文添削サービス

cat_1
出典:https://chattingcat.com/
ChattingCat社のサービスは、シンプルです。ChattingCat社は信頼出来るネイティブスピーカーと契約し、彼らに英文添削を委託します。
 
ユーザーはChattingCat社に英文を送り、それをネイティブスピーカーが添削してユーザーに返す仕組みです。
 
ChattingCat社が提供するサービスには2つの特徴があります。1つ目は、1文字幾らという料金体系で、日常的に使うメールなどの短い文章でも対応可能な点です。例えばツイッターを英語でアップしたいと考えたユーザーが、100文字程度の文章添削を依頼することが出来ます。
 
2つ目はそのスピードです。24時間対応のChattingCat社のサービスは、平均2分で添削結果がユーザーに返信されます。例えば、今すぐに仕事でクライアントへメールを送らなければならない場合でも、迅速に対応が出来ます。
 
手軽さとスピーディーさがユーザーのニーズを捉え、ChattingCat社のサービスは浸透して行きます。
 

実体験での必要性から生まれたサービス

cat_2
出典:www.techwatch.jp
ChattingCat社を起業したのはApril Kim氏です。Kim氏はIBMの韓国支社で、コンサルティング業務を行っていました。もともとは韓国国内のクライアントを担当していたKim氏でしたが、部署異動に伴い外国人のクライアントとのやり取りが増えます。
 
IBMという米国系企業で働いていたKim氏は異動前も社内で英語を使っていましたが、ネイティブの顧客と仕事を行っていて、自分の英語力に不安を感じます。特にビジネスイングリッシュで使う英文には、ネイティブスピーカーに文法などをチェックして貰っていました。
 
韓国語の文章力が自分の強みと考えていたKim氏でしたが、英文作成は逆に自分の弱みになってしまうことに気が付きます。そして他のビジネスパーソンも、同じ悩みを抱えているのではないかと考えます。
 
既存の英文添削サービスは敷居が高く、価格も高いことから使い勝手が良くないと常々感じていたKim氏は、手軽に翻訳サービスが受けられるChattingCat社を、2012年にアメリカで立ち上げます。
 
料金体系も明瞭で、3500文字でUS$12.5(約1250円)と手頃のものから、大量の依頼に対応する法人契約までラインナップされています。Kim氏が目指した「ネイティブスピーカーと非ネイティブスピーカーを繋げることにより、言語障壁をなくすこと」。その結果、行きついたのが現状のChattingCat社のサービスだったのです。
 

成長資金を得て、世界中で利用されるサービスへ

ChattingCat社のサービスは世界中に広がります。ほとんどプロモーションをしていない日本でもユーザーが広がり、ChattingCat社の売上の5-10%を占めるまでになっています。
 
ChattingCat社の活躍に、世界で最もアクティブなシード投資ファンドでもある“500 stratup”が注目します。500 stratupから資金調達を受けたChattingCat社は、今後の業務拡大を計画しているようです。
 
英文作成に困ったとき、ChattingCat社のサービスを試してみるのも一考かもしれません。

【よく読まれている記事】
おすすめの記事