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事業内容

我々は、オンラインの教育サービスを提供しています。大きく2つサービスがあり、個人向けと法人向けのサービスを行っております。
 
個人向けとして「通勤講座」というサービスを提供しています。名前のとおり、通勤時間などのスキマ時間で学んでいただくという内容になっています。これは、資格を取得する人のための講座になっていまして、例えば税理士とか中手企業診断士、弁護士など、そういったビジネス系の資格を取りたい人のためのオンライン講座です。
 
企業向けのサービスを去年(2017年)から始めていて、「AirCourse」というサービスです。これは社員の教育をしていくためのサービスになりますので、社員教育を効率的に行っていく、eラーニングのサービスになっています。
 

創業の経緯

私は、新しいものごとを始めたり、新しいものを想像するのが、非常に好きだったんです。会社に入った時から、いつかは自分のサービスを立ち上げ、起業したいという夢があったんです。ただ「何がいいかな」と色々考えたんですけど、なかなか思いつかないっていう時代がずっとありました。
 
本当は30歳ぐらいまでに起業したかったんですけども、35歳になっても、なかなか思いつかなかった。そこで、ちょっと考え方を変えようと思ったんです。まず自分が困ったことを解決するようなサービスをやったらいいんじゃないかと。自分以外にも、そういう困っている人はいると思いますので、まずそれが1点です。
 
もう1つは、自分がお金を払ったことがあるサービスをやろうと思いました。いくら良いサービスを考えたとしても、そこにマーケットがないと、事業としては立ち上がりませんので、そういう意味では、自分がお金を払ったことがあるというのは、確実に市場があるかなと。
 
その2つを考えた時に、じゃあ、自分が失敗してお金払ったことはなんだろうというふうに、ずっと考えました。考えた結果、お金を払って失敗したことがありました。
 
私がビジネスマンの時代に、中小企業診断士っていう資格を取りたいと思い、通信講座に申し込んだことがありました。中小企業診断士という資格は、学習範囲が広い資格で、ビジネスマンが取る資格としては、結構難しい資格だと言われています。通信教育の教材もたくさん来ます。
 
大きな段ボールで送られてきて、それを見ただけで、もうおなかがいっぱいになってしまって、もう、やる気が半分ぐらい失せてしまいました。一応、頑張ろうと、最初のテキストを見ましたが、内容が難しくて、なかなか頭に入ってこず。結果、最初の1冊目の最初の章ぐらいで挫折してしまいました。
 
その時に、通信講座を申し込んだんですけど、大手の通信講座だったので、それなりの金額がしました。個人で数十万というのは相当な投資で、社会人になって一番お金を使ったことが、たぶん、それだったと思います。
 
ビジネスを考えた時、単に、冊子を段ボールに詰めて送っているだけなんですよね。それで何十万というのは、「今の時代のサービスとしてどうなんだろう」と思いまして、「もっとこれを改善できるんじゃないか」と思ったわけです。つまり、ITをもっと活用して、学びやすい仕組みを作ったり、もっと続けやすいようにしてあげるとか、そういう形で改善ができるんじゃないかと思い、それを事業にしようと思ったのが、最初のきっかけです。
 

創業時の苦労

資格講座をやるためには、まず、先生が必要だったんですけど、当時、先生の知り合いがいなかったんです。他にも講座を作るための設備もありませんし、どうやって売るのかとか、そういった知識も全くない中で、何からやっていこうか悩みました。まず先生は絶対に必要なので、「いないんだったら、じゃあ自分が先生になろう」と思ったんです。
 
そこで、中小企業診断士を自分で取ろうともう一度考え、勉強し直したんです。勉強し直す時に、私は勉強法に興味があり、勉強法を自分で編み出し、それを使って勉強して、合格できました。新しい勉強法でやったら、スムーズに合格できてしまったので、それを、今度はほかの人たちにも、その勉強法をしっかり伝え、、やりやすいツールがあれば、みなさん、受かるんじゃないかと思い、それでまず、先生の問題をクリアしました。
 
どうやって売るのかっていう話なんですけど、当時はインターネットっていうのがどんどん普及してきた時代でした。2008年頃は、ネット販売ももう始まっていたので、「じゃあこれ、ネットで売っていこう」と、ウェブサイトを友達に作ってもらい、そこで決済して、ダウンロード販売するという形をとりました。
 
講座の方は、まず、教材を自分で作りました。「通勤講座」っていう名前にしたかったので、通勤時間に学べる方法はないかなと考えました。当時、私が勉強していた時も、忙しくてなかなか勉強できなかったというのも問題だったので「音声で聞けるような形であれば、満員電車の中でも、大丈夫だろう」と。
 
音声の教材にしようとした時に、これも、ナレーターがいなかったので、自分で全部録音しようと決めました。録音の機材を買って、どこで録音しようかっていう話だったんですけど、周りが静かなところがよかったので、当時勤めていた会社の近くにマンスリーマンションを借り、そこに防音ルームみたいなのを自分で作って、その中にこもって収録するっていう日々を、会社勤めをしながらやっていました。
 
会社の休み時間とか、平日の夜とか、そういう時間も使って、会社を抜け出しては収録するということをしながら教材を作り、ウェブ販売の準備をして、それで中小企業診断士の通勤講座っていう形で、2008年の10月に始めました。
 

事業のこれまでの変遷

2008年から始めて、今に至るまで、いくつか変遷があります。というのも、最初、中小企業診断士の講座として出したあと、それなりに売れたんです。1人で食っていくぐらいは売れまして、「3カ月後ぐらいで、もう会社辞めよう」というふうに思い、そのあと独立しました。
 
その後、他の資格に展開したんです。宅建とかファイナンシャルプランナーという資格に展開し、「同じ仕組みでやっていけば、もっといろんな資格が総合的にできるかな」というふうに思い、やってみたんですけど、他の資格では、なかなかうまくいきませんでした。
 
なかなか売り上げがあがらず、どうしようかなと悩んでいる時、ちょうどスマートフォン(以下、スマホ)が急速に普及してきたんです。スマホを見た時に、もう、今後はデバイスの中心はスマホだとに思いまして、スマホ対応のコンテンツに舵を切っていくことにしたんです。
 
ただ、スマホで学ぶためには、スマホで学ぶための学習システムが必要なので、それを開発しました。これは知人経由で、知り合いの会社に、システム開発をお願いしました。当時、1人でやっていたので、自分の中ではかなり大きな投資だったんですけども、そこに作っていただきました。それによって、スマホで、すごく学びやすくなったんです。
 
音声だけではなくて、テキストが見られたり、あと、問題練習ができるというのが、非常に大きいです。あと、問題を解いた結果を見たり、何度も繰り返して学ぶことができるようになった。それがまず、1つ目のブレークスルーです。
 
もう1つは、これも、途中で世の中の流れが変わってきたことで、動画視聴の人気が高まってきたと。YouTubeとか、動画をスマホで見ることが当たり前になってきて、ネットワークなんかも早くなってきた。それを見た時に、これはやはり、音声よりも動画の方が、絶対にわかりやすいなと思いました。
 
耳だけよりも、目から情報を得た方がいいわけなので、ニュース番組とか教育番組とか情報番組というコンテンツは、やはり、動画の方がいいと思いますので、教育コンテンツもやはり、動画の方がいいだろうと。動画の時代が来ると思いまして、そこから動画にしようと決めました。自社に、動画の制作スタジオを作り、「どうやったらわかりやすい動画の講座が作れるのか」を研究しました。
 
我々の受講者はスマホで受講している方が多いので、そこでも見られるんですけど、スマホだと、画面が非常に小さいという問題があります。なので、小さい画面でも、見た目が見やすいとか、文字も大きいとか、そういう情報番組的なものを作っていこうと思い、ようやくそれが出来上がりました。
 
学習システムというシステムと、動画を中心にした講座っていう仕組みができてからは、中小企業診断士以外の資格が、非常に売れるようになってきたんです。これで、標準的な資格を目指す人のためのフォーマットっていうのができました。なので、このフォーマットを、もっといろんな資格に展開していこうと思いまして、この3年ぐらいは、どんどん横展開をしていきました。(2018年現在)今、21コースぐらいに対応しているんですけども、去年1年ぐらいで倍の数を用意したので、今後もどんどん新しいコースを立ち上げているところです。
 

マーケティング施策でうまくいったこと

「通勤講座」は、ほとんどがウェブで集客をして、ウェブで売るっていうようなビジネスモデルになっています。これは、2008年の初めから、そういった形でやってきました。最初は私自身に経験がなかったので、ホームページを立ち上げ、「どうやってお客さんを集客してくるのか」と色々調べながら、試行錯誤してきました。
 
うまくいったことの1つとしては、検索で入ってくる方が多いので、検索順位をなるべく上げられるよう、コンテンツを充実させていく、SEO対策やコンテンツマーケティングです。
 
もう1つ、我々の中で集客できているのは、リスティング広告です。検索をして、例えば資格名で検索していただくと、我々の広告が、恐らく上位に表示されると思いますが、そういった広告を表示したり、一度来ていただいた方に、もう一度訪問していただけるように、また広告を出させていただく、リマーケティング広告をいち早く取り入れ、集客を図っています。
 
あと、最近はFacebookやTwitterといったSNSです。法人対応というところでは、福利厚生の代行サービス会社と何社か契約させていただいていますので、そういった法人の中で学んでいただく方も増えています。それが、B to Cでやってきていることです。
 
法人の方も、基本的に自社で集客しているのが多いです。法人の方も、やはり、ウェブで集客するのは同じです。ただ、B to Bですと、やはり法人なので、検索だけではなくて、ほかのルートも使っています。
 
例えば、去年から積極的にやっているのは、展示会への出展です。教育やeラーニング、そういったテーマの展示会が年に数回あります。展示会には、そういうことを解決したいお客さまが多くいらっしゃるので、そこの中でセミナーをさせていただいたり、展示をさせていただくという形で、そこで接点を持たせていただいています。
 

オンライン教育業界の展望

教育だけではないと思いますが、すべてのことが、インターネットやIT、AI、そういった技術革新によって、どんどん変わっていっています。でも、小売の世界ではEコマースへかなり移行していますし、通常の動画配信でも、どんどんテレビからインターネットに、配信の方に移行してきています。
 
業界によってフェーズは違うと思いますが、どんどん移行していっていると思います。教育もどんどん移行していくと思いますが、進みがまだ遅い方だと思います。他の業界に比べると、まだまだ、デジタル化やオンライン化は、入り口に立っているぐらいだと思います。
 
今までですと、資格取得市場の全体の市場規模としては2,000億円弱ぐらいです。それぐらいの規模があるんですが、オンラインは、本当にまだ少ないです。ただこれは、どんどんオンラインになっていくと思っています。
 
なぜオンラインになるかというと、まず、B to Cの場合、受講生が、皆さん忙しい中で、時間をいかに確保していくかというのが、非常に大きい課題になります。今までの通学講座の問題というのは、「行かなければいけない」「その時間にその場に行かなくちゃいけない」、毎週夜行くとか、週末行くっていうのが、なかなか行きにくい時代になってきているのかなと思います。
 
通信講座でも、従来型のテキストとか問題集をやるような講座ですと、そのテキストや問題集を常に持ち歩いていないと、なかなか時間が有効活用できません。しかしやはり重いテキストとか、たくさんの問題集を持ち歩くっていうのは、現実的に難しいです。
 
今、皆さん持ち歩いているのはスマホです。なので、絶対スマホで学ぶ方が理にかなっている。かつ、新しい学び方ができるのも、非常にメリットなんです。動画によってわかりやすい講座を受けるのも、もちろんですし、問題も、最初は簡単なものから出題され、自分の実力に合わせて、だんだん難しくなってくる。
 
復習は自分の好きなタイミングででき、続けやすい仕組みが整っているなど、そういった機能やサービスが、どんどん発達してくると、もうオンラインの方が、圧倒的に学びやすくなるんです。なので、教育ということで言うと、知識を学ぶとか、何か体系があるものを学ぶのは、絶対オンラインの方が効率的な時代になっていますので、そういう意味では、どんどんこれから移行してきます。
 
通学講座の良いところもあり、そういう講座は通学講座として残るんですけど、どちらかというとそこも、プレミアムサービスになり、マジョリティーはみんな、オンラインで学ぶという時代になると思っています。
 

視聴者へのメッセージ

ご覧になっている方の中で、ベンチャーを始めたいとか、スタートアップの中で働いてみようと思っている人もいらっしゃると思います。私が独立して思ったことは、独立する前と、独立したあとでは、考え方が180度変わるということです。
 
会社勤めをしていると、どうしても、会社の中で指示があり、そこの業務をやっていきます。それはどうしても会社目線といいますか、会社の中を見るような形になってしまうと思うんです。少なくとも、私はそういう感じになってしまっていました。
 
ただ、独立すると、指示してくれる人がいない、つまり、自分で全てを決めなきゃいけない状態になるんです。そうすると、何をもって決めたらいいんだろうという、判断軸が必要になります。その時に、わたしとして大事だと思っているのは、やはりお客さまです。お客さまの問題点を解決してあげるとか、お客さまにとってより良いことをしてあげるです、改善してあげる、新しい会社を提供してあげるとか、そういうところが、判断軸として非常に大事だと思っています。
 
会社と向き合うのではなく、お客さんと本当に向き合う中で、自分がいかに価値を出せるのかという勝負の世界になるわけです。それもすごく大変ですが、うまく行った時のやりがいや、お客さまからの感謝、それが売上となって、成長に繋がっていくダイナミズムみたいなものというのは、やはり、会社勤めでは得られないと思います。
 
また、その売上が増えたら、今度はその売り上げや利益を使い、さらに人を採用し、仲間を募って、もっと新しいサービスや新しい市場にチャレンジしていけます。このように、どんどん成長ステージが高くなっていくのが、起業した時の最大の楽しみだと思います。
 
「会社から指示されている方が楽」という方も、たぶんいらっしゃると思いますが、「自分でやってみたい」という方も多くいらっしゃると思うんです。そういった方はぜひ、ベンチャーとかスタートアップで、自分事として考えていただき、チャンスがあればぜひ、やっていただきたいと思っています。
 
我々の会社も今、どんどん成長していこうと、仲間を増やしたり、B to Bの新しいサービスを立ち上げたり、特にITの投資はかなり増やし、革新的なサービスを立ち上げていこうと思っています。もし「一緒にやってみたい」という方がいらっしゃったら、ぜひ、お声がけいただきたいなと思います。

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