「ニコ動」の名で親しまれているニコニコ動画ですが、視聴者がコメントし、それが動画上に瞬時に流れる機能が人気となり、多くの人が利用しています。
ニコニコ超会議に有名人(安倍首相や堀江貴文、イケダハヤトなど)が出演したことで、名前だけは聞いたことがある人もいるでしょう。
今回は、動画業界の大手であるニコニコ動画のビジネスモデルに迫りました。
Contents
ニコニコ動画とは
ドワンゴが設立し、子会社であるニワンゴが提供している動画共有サービスです。
事業の拡大に伴い、動画共有サービスの枠を超えた、
多くの派生サービス(ニコニコ生放送やニコニコ静画など)を展開しています。
他社が簡単には真似できないビジネスモデル
◎1人当たりの滞在時間が長い〜ユーザーの心をつかむビジネス
ニコニコ動画の滞在時間は、1日平均1時間以上であり、ヘビーユーザーになると1日2~3時間利用するということも珍しくないようです。
◎「やっても儲からない」ビジネス
誰にでも真似できると思われがちですが、サーバーの整備や複数回線の使用など、他社が参入しにくい(参入しても儲かりにくい)仕組みを採用しているのです。
ニコニコ動画の収入源は?
①プレミアム会員
ニコニコ動画の収益を支えているのは、「プレミアム会員」です。
(出典:http://service.ocn.ne.jp/option/nico/)
一般会員(無料)との違いとして、プレミアム会員は「プレミアム専用回線」を使うため、動画の読み込みが早いようです。
また、お気に入り登録数などの各種機能の上限数が上がります。
さらに、生放送を後で見ることができる、タイムシフト機能を使用できます。
プレミアム会員の割合は年々増加傾向にあり、それが発展に繋がっています。
プレミアム会員制度を導入した2007年は10万人ほどの登録者数でしたが、爆発的に増え続け、2010年には90万人、2013年には210万人を突破しました。
2015年6月末にはプレミアム会員数は248万人を突破しています。
その後も会員数は増加し続けています。
②広告収入
二つ目は広告収入です。
動画サイトや検索エンジンなど多くのユーザーを抱えるサービスでは、広告収入が一つの収益源となります。
また広告収入は、単価が低く、莫大なユーザー数を必要とするため、安定した収益化までに時間がかかるとして、参入障壁が成り立ちます。
③ポイント
有料動画などを視聴するときに利用する「ポイント」も収益源として、ドワンゴのビジネスモデルに掲げられています。
④仲介料
ニコニコ動画は、amazonやYahoo!JAPANと提携を結んでおり、動画に関連する商品の広告を貼り付け、ユーザーがその広告を介して購入した時に、仲介料を発生させる仕組みをとっています。
これまでの国内動画サービスは、広告収入をメインに据えていたのに対して、ニコニコ動画では、質の高いコンテンツを提供することによって、プレミアム会員という定期収入を得るという方法を開拓しました。
これが、今までの動画サービスとは大きく異なる点と言えるでしょう。
まとめ
前述したように、ニコニコ動画は年々登録者数を増やし、
その中でプレミアム会員数を伸ばしてきています。
とはいえ、いずれは限界が訪れるでしょう。
頭打ちになった時に、どのような方法で収益を得ていくのか、
今後のニコニコ動画の展開に注目です。
【参考】ネットのビジネスモデル
広告モデル(Facebook,mixi)
ウェブサービスのユーザーに対して宣伝したい企業に対して広告枠を販売するモデルです。
手数料・テナントモデル(Amazon、楽天市場)
自社のモールなどで、他者の商品やサービスを代わりに販売することで、
手数料を得るモデルです。モールなどを作って企業に参加してもらい、
出店料や販売手数料を得るモデルのことです。
ユーザー課金モデル(ニコニコ動画)
登録料やコンテンツ、サービス課金などでユーザーから料金を得るモデルです。