最近では、地域やロケーションの特性を生かしたレストランが最近、多くなってきています。
そんな中で、中古の倉庫や廃材を用いた手づくり感覚のカフェ、レストランをオープン し、大阪・南船場を繁華街に変えた仕掛け人として注目を浴びている企業があります。
今回は、東京や大阪などの都市を中心にレストラン事業を手掛ける、2015年10月上場予定のバルニバービを紹介します。
「おいしいものを、より楽しく、より健康に、より安く」
出典:http://www.balnibarbi.com
バルニバービは、「おいしいものを、より楽しく、より健康に、より安く」をモットーとしています。
レストランやカフェバーを運営するレストラン事業、ロールケーキなどのスイーツ事業、アスリートに代表される健康を志向とするアスリート食堂事業、レストランや開発エリアの企画を行うコンサルティング事業を行っています。
特に、レストラン事業では、水辺や公園などがある恵まれた場所に特化して出店しています。
さらに特徴的なのは、海外の飲食店事業と共同で出店していることです。
”社交の場であり、人々の中にあって一人にもなれる場所。地域に暮らす世代を超えた人々が集まる憩いの場であるカフェには、沢山の「人生における大切なこと」が内包されています”
このようにパリのカフェ文化に大きな刺激を受けた佐藤代表は、ブランド力のある海外の飲食店事業とライセンス契約を結び、ナポリのピッツェリア「アンティーカ ピッツェリア ダ ミケーレ」及びシンガポールチキンライス「ウィーナムキーナンチキンライス」を展開しています。
佐藤裕久代表、起業の経緯
出典:http://www.balnibarbi.com/company/message/
京都の西陣で和菓子屋を営む家庭に生まれた、佐藤裕久氏。小学校から大学入学まで、病気の日以外は、1日も欠かさず店の手伝いをしていたそうです。その間、父からは勉強と読書以外、部活動さえも許されなかったといいます。
そして一浪した後に、神戸市立外語大学に入学。学業はそっちのけで、ラグビーと学生企業の活動にのめり込みます。しかし大学に4年在籍した末、中退しました。
それからは先輩が経営するアパレル会社に入社し、出店計画事業などに従事します。そこでは自らのアイデアで、不採算店舗の売り上げを爆発的に成長させるなどの活躍していました。
社長の出資を得て24歳でアパレル会社の社長に就任するも、債務超過により経営が破綻してしまいます。そのため、27歳でその会社を手放し、1991年に有限会社バルニバービ総合研究所を設立し、代表取締役に就任しました。
”新しく店づくりを始める際、どんな業態をやりたいか、今流行っている業態は何か、人が沢山いる場所かどうかということはあまり重視しません。こんな場所にこんな店があったら、自分が行きたいなと思える店を作りたい”
現在、佐藤氏はこのような想いで経営を行っています。
今後の展望は?
出典:http://www.10over9.jp
バルニバービでは、今後のアスリート食堂の戦略として、『10 OVER 9』というプロジェクトを行っています。
これは、”運動すること、食べること、寛ぐこと。すべては今日より輝く明日の自分のために「今の自分を越えていく」 ということ”というフィロソフィーを継承しています。
具体的には、鹿児島県鹿屋市・鹿屋体育大学との産学官連携プロジェクトとして始動した「鹿屋アスリート食堂」を展開しており、 人々の美と健康づくりをサポートする、街の健康食堂を目指しています。
また、「走るだけじゃない、カラダもココロも満たされる」をモットーに、食堂やカフェ&レストランに併設するランニングサポート施設 「ランキューブ」が誕生しました。ここでは、初心者から上級者まで対応するプログラムやイベントを定期的に開催しており、インテリアから設備・アメニティまでこだわって、ランナーのための心地よい空間を用意しています。
まとめ
ただ、食事を楽しむというだけでなく、周辺の環境や健康を意識したレストラン事業を展開するバルニバービ。
上場を機に大きく成長し、これからの日本の食生活をも変えてしまうような仕掛けをしていくであろう同社の動向から、目が離せません。
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