起業家とのネットワーキング

起業家とのネットワーキング


自分の周りは社会人になっても医師ばっかりなんですね。
経営者はほとんどいないので、まず初めはフットワークを軽くすることをイメージしました。
自分は、まるでカードのように扱うような「人脈」という言葉は本能的にあまり好きではありません。人とのつながりは馬が合うことがすごく大事ですし、打算で人との付き合いを考えるようなつながりの場所にはあまり出ないように途中からある程度選びました
経営的な知識という意味では、ある程度問題が発生した時にそこにいち早く気付くかがすごく重要だと思います。
何かが発生した時に急いで専門家の人たちへ話に行ったり、本を読んだりしました。 

上場までのプロセス


パブリックの会社になって世の中にインパクトを起こしていきたいという意味でIPOをイメージしたのは2006年、2007年頃です。
予算を達成することはもちろん大変なんですが、一番苦労した点はやはり意味づけをしっかり考えて、それを会社のメンバーに理解してもらうことです。
それまで自由にやっていたことが、ガバナンスをしっかりするためにいろいろな作業が増えます。
そこに納得性を持たせる意味では、どうして我々はパブリックになるのかということを社内にいかに浸透させていくかが、自分が一番力を入れなきゃいけないポイントだろうなと思いました。
IPOに際していろいろな企業から提案を受けましたが、この人と一緒に仕事をしたいかというところで選びました。
辛いことをお互いに言わなければいけないタイミングがどこかで来るので、そういう時に本気で言えるチームを選びました。
(言わなきゃいけない時は)言いたいことも言いましたが、変に距離感を取り合うとことはなく、すごくいいチームで臨めたと思います。

上場してからの変化

上場して一番良かったのは採用です。
去年(2014年)11月に現在の事務所へ引越ししました。上場したことによってそれもニュース性が出てきて取材いただいたり、会社のメンバーが自社を自分の知り合いなどに案内してくれるようになりました。
人伝の紹介でも、紹介会社経由でも良い人材が入るようになったことが上場して一番良かったことです。

従業員のモチベーション

IPOがゴールではないので、前後で変わるというのはおかしいはずです。
今も更に意識しなければと思っているのは、メドピアが5年後、10年後どういう方向に進もうとしているのかをみんなに説明することで、それが腹に落ちていればモチベーションが変わることはないと思います。
モチベーションをしっかりしていくということは今もすごく苦労していますし、今後更にやっていかなければならないところだと思います。

今後の課題


集合知を作る仕組みを今後も拡大していきます。
そもそも医師をなぜサポートするかというと、先に患者さんがいるからなんです。
実際の医療の現場で使わざるを得ないものにメドピアのサービスを進化させていくことをイメージしていて、例えばクラウドベースの電子カルテや、医師の実際の診療をサポートするようなメドピアならではのサービスはできると思っています。
そちらをしっかり実現することで、最終的に患者さんや日本国民全員に対してサービスを提供していくことが今後取り組むべき課題かなと思っています。

視聴者へのメッセージ


私自身はもともと医師なので、おそらく皆さまとはだいぶ違う過程を経て起業していると思います。
今は一人の経営者として昨年(2014年)IPOを果たしましたが、正直かなり大変です。
IPOというのは世の中との約束なんですね。
世の中に対してより貢献して、その利益を再投資して、更に世の中を良くするという経営者の仕事は素晴らしいと思っています。
皆さまも日々努力して、IPOをゴールにしないように進んでいただければと思います。
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