セグメントとは?車ではどう分類している?マーケティングに欠かせないキーワード

B!

セグメントを知っていますか?

セグメント(segment)とは「何かを分割したもののうち、ひとつの部分」をいい、マーケティングの分野では、市場において共通のニーズを持っている顧客層の集団を指しています。
つまり、製品の認識の仕方・価値づけ・使用方法、購買に至るプロセスなどの購買行動が似ている集団ということです。
セグメントを発見するためには、市場を細分化するための”軸の設定”重要です。

一般的に、セグメントの見つけ方としては、ニーズや購買行動にはじまり、地理的変数や人口動態変数、心理的変数、行動変数、製品の使用パターンなどさまざまな変数の中で最適な軸を見つけ出します。
またこのように、市場をいくつかの集団にすることを「セグメント化(セグメンテーション)」と呼びます。

なぜセグメンテーションが必要なの?


出典:www.allstate.com
一言でいえば、「コンセプトが曖昧になるから」です。
これだけ多くの商品が溢れる世の中で、万人向けの製品を作ろうと思っても製品コンセプトが曖昧になり、結果的に誰も買わない製品ができてしまいます。
ターゲットをある程度絞ることで、消費者のニーズを訴求するような製品ができあがるのです。

 セグメントの分割軸


出典:socialheroes.co.uk
これまでにも少し記述していますが、市場の細分化に重要なのは”軸の設定”です。
では、一般的な分割軸にはどのようなものがあるのでしょうか?

地理

国や地域、地元のエリアなどでセグメント化する

購買活動

新規顧客や見込み客、リピート客などに分けられる

購買心理

熱狂的、肯定的、無関心、否定的といった心理状態でセグメンテーション

サイコ・グラフィック変数(心理的傾向データ)

ライフスタイルや趣味嗜好、興味関心、価値観などをもとにセグメンテーション

デモ・グラフィック変数(人口統計データ)

年齢や性別、家族構成、所得や職業、国籍などでセグメント化

ここで注意したいのは、業種や商品特性によって分割軸は変わってくるということです。
また、消費者のニーズも日々変化するので、その流れをいち早く正確に汲み取り、製品化に活かすことができる企業が生き残っていくこととなります。

セグメントを自動車の例から考える


出典:carfromjapan.com
このセグメントは、車を分類するときにもよく使われています。
自動車の市場でいうセグメントは、主に欧州でマーケティング手法として使用されています。これは、調査主体や調査目的により区分や名称が変わります。

セグメントというカテゴライズ方法には種類があり、グローバルインサイト社、マーケティングシステムズ社という2つの会社が用いるセグメントが最も有名です。
グローバルインサイト社のセグメントでは、車両寸法や全長、価格、イメージ、装備などを複数要件を勘案した分類であり、マーケティングシステムズ社のセグメントは、単純に全長を基準とした分類となっています。
一般的には、このグローバルインサイト社のセグメントが利用される場合が多いため、ここではそちらを見ていきたいと思います。

Aセグメント:スモールカー (Small Car)


出典:www.goo-net.com
軽自動車&廉価コンパクトカーを指します。
主に軽自動車やフォード・Ka、フィアット・500など、排気量が0.6~1.3Lの少ないの自動車が該当します。

Bセグメント :スーパーコンパクト (Super Compact)


出典:minkara.carview.co.jp
日本でいうコンパクトカーに近いものです。
具体的には、フォルクスワーゲン・ポロ、フォード・フィエスタ、ホンダ・フィットなどがあります。

Cセグメント:ロワーミディアム (Lower Medium)


出典:matome.naver.jp
具体的には、トヨタ・カローラ/オーリス、フォルクスワーゲン・ゴルフ、フォード・フォーカスとなります。
国際的な最量販車種だと考えてよいでしょう。

Dセグメント:アッパーミディアム (Upper Medium)


出典:blog.livedoor.jp
具体的には、フォード・モンデオ、ヒュンダイ・ソナタ、トヨタ・マークIIなどがあります。

Eセグメント :エグゼクティブ (Executive)


出典:carcast.jp
具体的には、メルセデス・ベンツ Eクラス、BMW・5シリーズ、日産・フーガなどがあります。

ちなみに、自動車のセグメントには、それぞれのカテゴリに厳密な定義がないとも言われています。

セグメントの条件とは?


出典:www.libertycapitalgroup.com
セグメントに関して、「4つのRの原則」という条件が存在しています。
セグメントを考える際には、この4つを満たしている必要があります。

◯Rank:優先順位づけ。顧客層を重要度に応じてランクづけしているかどうか
◯Realistic:有効規模。そのセグメントで十分な売上高と利益を確保できるかどうか
◯Reach:到達可能性。セグメント化された市場の顧客に製品を確実に届けることができるかどうか
◯Response:測定可能性。そのセグメントの顧客層からの反応を分析することはできるかどうか

これらを考慮した上で、最も適切なセグメントを選んでいくことが重要です。

セグメントまとめ

いかがでしたか?
マーケティングをする際は、ただ単にセグメンテーションをするだけではなく、4つのRの原則を意識して、そのセグメントの軸は正しいかどうかを確認するのは必須事項です。
ぜひ、今回紹介したポイントを押さえて、マーケティングの成功に役立ててください。

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