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シンガポールを化学の力でゴミ0に Zerowaste Asia社の挑戦

ごみリサイクル率は上昇している

日本ではごみを捨てる時、分別するのが当たり前になってきていますが、その分別されたごみが、その後どのように活用されているか詳細を知っている方は余り多くないと思われます。

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日本のごみの総量は、年々少なくなっていることをご存知でしょうか?2004年には、年間のごみの量は5,337万トンにも上りました。10年後の2013年にはその量は、4,487万トンにも減少しています。

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1人当たりが1日に出すごみの量も大きく減少していて、2004年には1,146グラムであったのが、2013年には958グラムまで改善しています。

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ごみに対する日本人の意識が向上しているのが、数字で分かる内容です。もう1点、意識が向上しているのが証明されるのが、ごみのリサイクル率の向上です。2004年には17.6%であったのが、2013年には20.6%まで上昇しています。

企業に加えて一般家庭にも分別ごみの意識が行き渡った結果であると、環境省等は考えているようです。しかし地域によって分別レベルが違うことに違和感を覚える方も居るのではないでしょうか?

例えば、横浜市では10段階にごみ分別が分かれていますが、東京23区ではプラスティックも燃えるごみに分別されており、ゴミ分別は緩い状況です。これは自治体が保有する焼却炉のレベルの違いや、埋立地の大きさ、リサイクルへの意識の違いから生じると言われています。

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都道府県別で見ると、三重県はリサイクル率が30%を超えますが、奈良県では13%に留まっています(2013年)。

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出典:blog.nus.edu.sg

ごみへの意識が比較的高い日本ですが、それ以上にクリーンなイメージがあるのがシンガポールだと思います。しかしながら比較的面積が小さいシンガポールでは、近年ごみ処理の問題に頭を悩ませています。

シンガポールで国家的な取り組みになっているごみリサイクルで、あるスタートアップ企業が注目を浴びています。Zerowaste Asia社をご紹介いたします。

シンガポールのごみは溢れている

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出典:www.flickr.com

シンガポールは人口約550万に対し、年間760万トンのごみを排出しています。1人当たりが出すごみの量は、日本のそれを上回っています。しかしながらごみの埋め立て地は限りがあり、代表的な埋め立て地であるPulau Semakauは2035年には満杯になってしまう危機にあります。

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 出典:japan.cnet.com

この問題を解決する鍵を握るのが、Zerowaste Asia社を設立したSun Xiaolong氏です。

Sun氏は南洋理工大学を卒業したエンジニアです。物質化学を専攻したSun氏は、様々な企業でエンジニアとして活躍します。そして、2012年に有機廃棄物を無害化する技術を開発するZerowaste Asia社を設立します。

Sun氏はシンガポール政府と共に産業廃棄物処理事業を行ったり、National Environment Agency(シンガポール国家環境局)とごみから資源への転換基準を制定したり、シンガポールではごみリサイクルの第一人者です。

Sun氏やシンガポール政府の考え方は、土地に恵まれない同国のごみ処理政策は、ごみ焼却炉のレベルを上げてより多くのものを焼却することと、ごみのリサイクルを進めることです。

自分達が出したごみとの戦争

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出典:news.asiaone.com

Sun氏は“人類は自分達が出すごみとの戦争に直面している”と述べ、どの程度ごみを焼却しリサイクル出来るかで、この戦争に勝てるかが決まると信念を語っています。

シンガポールでは毎日1,800トンの可燃ごみが排出されているが、このうち1,500トンはリサイクル出来るとSun氏は考えます。それを実現させるため、様々な種類の可燃ごみから、人体や環境に害を及ぼす有害金属(鉛、ヒ素、水銀、カドミウム等)を取り除く薬品を研究開発しています。

Zerowaste Asia社は、その製品を“ZA-TECH”と名付けます。“ZA-TECH”の特徴は、大がかりな処理装置が不要な点です。“ZA-TECH”を可燃ごみに混ぜると、有害金属を分子レベルで無害化させることが出来ます。

この方法ならば、低コストで高いレベルのごみ焼却が可能になります。この点に注目したシンガポール政府がZerowaste Asia社を後押しします。現在では、シンガポールに加えて中国でも活動を広げているSun氏は、他の地域での活動も視野に入れています。

社名のZero Waste(ごみゼロ化)には、Sun氏の哲学が込められています。Zero Wasteが実現出来る社会は、倫理的にも経済的にも人々のライフサイクルを変えることが出来ると、Sun氏は語ります。ごみをマネージメントすることが使命というSun氏の挑戦は続きます。