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マーケター達よ、キャズムと対になる”トルネード”を知っているか?

キャズムと対をなすもう1つの概念

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出典:switch-box.net

マーケティングを知る者なら知っておくべき理論の1つに“キャズム”というものがあります。キャズムとは、「」のこと、市場が商品に不安感を抱いているため、需要が伸びない状況のことを指します。

 

➡「キャズム」を学びなおしたい人はこちらの記事を先にお読みください。

 

 

かのジェフリー・ムーアによって提唱された「キャズム理論」は今でもマーケティング理論の花形と言えるでしょう。ところで、キャズムには、「その先」があることを知っていますか?

 

ジェフリー・ムーアが「キャズム」の続編に記したその概念はキャズムとは正反対の結果を生み出します。“キャズム”の正反対とは何でしょう?

 

“山”でしょうか?

“橋”でしょうか?

 

答えは、“トルネード”、竜巻です。

今回は、キャズムを超えたその先のもう1つの脅威「トルネード」について学んでいきましょう。

 

“トルネード”とは?

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トルネードはジェフリー・ムーアの著作『トルネード』にて提唱された理論です。

 

トルネードとは、簡単に言うと、パラダイム・シフトの結果、ある商品(カテゴリー)に関する需要が爆発的に増加していく状況のことを指します。まさにキャズムとは逆の現象ですね。

 

通信機器の1つであるルーターが生まれたときにもトルネードは起こり、シスコ・システムズは一躍10億ドル企業へと昇り詰めました。なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?

 

実はその原理はキャズムと似通っているのです。

 

トルネードのメカニズム

キャズムでは、実利主義者たちが商品を買ってくれないことが障壁になっていました。彼らがその新商品に手を出さないのは周りの人々も手を出していないからです。

 

無用なリスクは取らない、つまり周りと特別違うことはしないようにするのが彼らの性質です。しかしながら、その商品の価値が徐々に浸透し始め、実利主義者たちの中から新たな購入者が出始めたらどうなるでしょう。

 

もう1度言いますが、彼らは周囲の実利主義者たちを参照します

 

徐々に新商品側に傾いていく実利主義者たちの群れが見えたでしょうか?古くなった器に彼らの求める「利」がなくなったとき、一気に器はひっくり返ります。

 

ここで起こるのがトルネードです。

 

一度トルネードが巻き起これば、それまで燻っていた需要が一気に燃え上がります。これがトルネードのメカニズムです。

 

需要の爆発ともいえるこの現象を、なぜムーアは「トルネード」と名付けたのか。それは、苛烈な需要の上昇が既存の市場を破壊し尽くしてしまう様子を示すにふさわしい名が「トルネード」だったからです。

 

過去起こったトルネード 3選

ここで、過去に起こったトルネードをいくつか紹介しておきましょう。

 

先ほど述べたルーターのシスコ・システムズもその一例です。

 

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出典:oracle.com

オラクルは有名な例の1つです。分散コンピューティングが求められた時代に、クロスプラットフォーム・ポータビリティを実現したことで、そのトルネードは起こります。

 

結果、1980年代のオラクルの売上高の成長率は、毎年100%を超え続けました。

 

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出典:sony.jp

ソニーのCD-ROMプレイヤーもトルネードに関わっています。1000万台を売り上げるまでには7年もかかってしまったCD-ROMプレイヤーでしたが、その後トルネードが起こり、7か月で2000万台、その後の5か月で3000万台を達成しました。

 

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出典:microsoft.com

マイクロソフトはそのOSによってトルネードを引き起こしました。社内の同僚にPCのOSを聞いてみてください。マイクロソフトが起こしたトルネードの爪痕が見つかることでしょう。(会社によっては果樹園が見える可能性もありますが)

 

トルネード期に守るべき3つの原則

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さて、トルネードは上手く乗り切れば圧倒的な利益を運んでくれる恵みにもなりますが、対処を間違えればその破壊の化身に飲み込まれてしまうこともありえます。

 

ということで、ムーアが著書の中で述べているトルネード期に守るべき原則を3つ紹介しておきましょう。

 

原則① 競合他社を容赦なく攻撃する

“われわれが勝つだけでは不十分。その他すべてが敗北しなければならない”

(『トルネード』ジェフリー・ムーアより)

 

上のセリフは、オラクルCEO、ラリー・エリソンがジンギス・カンの言葉を引用して述べたものです。

 

他者を攻撃するという原則は少し異常に思えるかもしれません。実際、ムーアもこの原則はトルネード期に限られるとしています。

 

トルネード期において他者を攻撃、つまり『その他すべてを敗北』させなければならない理由はトルネードが起こるプロセスを考えてみればわかります。

 

実利主義者たちが、周りを見て、乗り遅れないために新たなプロダクトに手を出すことでトルネードは生まれます。このとき、顧客目線で、市場に2つ以上の有効な選択肢があった場合どうなるでしょう?

 

彼らは周りと同じであるという安心感を求めています。実利主義者たちが迷わずあなたのプロダクトを買うようにしなければならないのです。

 

原則② 流通チャネルをできるだけ早く拡大する

この原則は割と受け入れやすいかもしれません。

 

トルネードは大量の需要を生み出します。あなたの会社が吸収できなかった需要は、もちろん競合他社によって吸収されることになります。

 

トルネード期にどれだけシェアを取れるかどうかが、オラクルやシスコ・システムズのように大成功を収められるかの分水嶺です。

 

原則③ 顧客は無視する

3つ目の原則は特に異常でしょう。しかし、この原則も前の2つの流れで考えればわかることです。

 

トルネード期にあなたがしなければならないことは、「需要を吸収する事」なのです。それぞれの顧客の細かいニーズに答える暇があれば、とにかくプロダクトを生産しましょう。流通チャネルを広げましょう。

 

フォードはT型の販売当初どんな選択肢を取ったか覚えていますか?

 

ただひたすらに「黒」を売りまくりました。

 

トルネード期が終わればそこには1つの市場(上手くやればあなたが圧倒的にトップの市場)が出来上がっているはずです。顧客満足度はその段階で充足させていけばいいのです。

 

以上3つの原則は、少し異質なものだったかもしれませんが、トルネード期の顧客の動き方をよく理解している原則です。トルネードが起きる可能性がある場合には、ぜひ従ってください。

 

トルネードに気を付けて

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出典:pixabay.com

キャズムと並び立つもう1つのマーケティングの難関、トルネードについて理解してもらえたでしょうか?イノベーションを起こすときにはぜひ注意してほしいポイントです。

 

また、ジェフリー・ムーアの『トルネード』には他にも「ボウリング・レーン」や「メイン・ストリート」などのキーワードも載っています。

 

今後、起業tvでも解説していきたいので、期待してお待ちください。

株式会社アントレプレナーファクトリー
インターン

Tomoaki Omi

立命館大学経営学部所属。様々なことに興味を持つが、割とすぐに飽きる。最近チームで結果を出すことの嬉しさを知った。

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