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Spiber(スパイバー)が開発する世界初・人工クモ糸繊維「QMONOS」が注目されるワケ

誰もが見たことのある、虫をひっかけるクモの巣。

大学発のバイオベンチャー企業として設立し、このクモの糸を人工的に作れないかと研究を重ね、大学発のバイオベンチャー企業として設立、更なる研究・開発を重ね世界に挑戦するまでに大きく成長した企業です。

超大型資金調達を行うなど、その注目は非常に大きなものとなっています。

 Spiber(スパイバー)とは

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出典:o2o.abeja.asia

スパイバーとは、「スパイダー(Spider:蜘蛛)」と「ファイバー(Fiber:繊維)」を組み合わせた造語で、世界で初めて人工クモ糸繊維の量産化体制を確立したバイオベンチャーです。

スパイバーの関口和秀代表は、2004年9月よりクモ人工合成の研究を開始しています。これを事業化するため大学院に進学し、博士課程在学中の2007年9月、学生時代の仲間と共に研究室から独立し会社を設立しました。

事業内容としては、次世代バイオ素材開発、DNAタグ技術開発、DNA情報記、録技術開発を行っています。

 

中でも、「クモノス」は最も注目されています。

クモが作り出す糸は、非常に優れた強度をもちながら柔軟性に富んだ材料として古くから知られ、100年以上前からクモの糸から繊維を生産しようと試行錯誤されてきました。そんな中、スパイバーがバイオ技術により人工的に作り上げたクモ糸が、「クモノス」なのです。

 

具体的には、他の企業と共同でクモの糸をベースとした新素材のデザインシステムの開発及び量産技術の開発を行っており、世界初の実用化を目指して今日も挑戦を続けています。

また、2010年には、過去に iPS細胞研究で有名な山中伸弥氏や宇宙飛行士の野口聡一氏、脳科学者の茂木健一郎氏などが受賞している「科学技術への顕著な貢献2010」という賞を受賞しています。

なぜ人口クモ糸が注目されているの?

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出典:kotonou.seesaa.net

バイオ技術により人工的に作られたクモ糸がどうして今世界的に注目されているのでしょうか?

主な理由を以下でまとめてみました。

 

・クモの糸から繊維が作れないかという奇抜な発想から生まれた

・微生物にクモの糸と同じたんぱく質を作らせている

・人工クモ糸繊維は石油を原料とせず、再資源化が可能で環境に優しい

・繊維でありながら非常に優れた機械的特性をもち、防弾チョッキなどにも使用できるほどの強さ、伸縮性などの全てを兼ね備えている

・スポーツウェアメーカーの「ゴールドウィン」との業務提携

 

このように、夢の素材を現実のものにしつつあるにスパイバーに世界から大きな期待が寄せられています。

スパイバー設立の経緯

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出典:www.academyhills.com

Spiber株式会社は関山和秀氏が仲間とともに、2007年の9月に設立しました。

関口氏は高校時代から起業を目指しており、慶應大学の学部選択に迷っていました。

そんな中で、バイオテクノロジーの世界的第一人者・冨田勝教授の『あらゆる社会問題は、バイオテクノロジーが解決するんだ』との話を聞いたことがきっかけで、山形県鶴岡市にある環境情報学部に進学したのち、冨田研究室に所属することとなります。

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出典:www.officiallyjd.com

こうして、世界最先端の研究機関でバイオ研究に没頭する日々を過ごしていた関山氏。

そんなある日、大学4年生の飲み会の席で出た「地上最強の虫は何か?」という問いに対してさまざまな意見飛び交う中で、クモが最強な虫だという結論にたどり着きました。

そして、「クモが作り出す糸は、世界最強の天然繊維に違いない」という事から本格的にクモ糸の人工合成研究を開始に乗り出したそうです。

何千回と試行錯誤を重ねた結果、量産化に最適なクモ糸遺伝子の配列を突きとめ、研究室仲間の菅原氏と高校時代に起業の夢を語り合った水谷氏と合わせて3人で、大学発ベンチャー企業としてSpiberを設立することとなったのです。

ゴールドウィンと事業提携。今後の展望は?

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出典:www.wwdjapan.com

Spiberは、人工的に作られた夢のクモ糸繊維を使って、これからどのように事業を展開していくのでしょうか?

2015年10月にゴールドウインとスポーツウエアにおける業務提携契約を締結して提携をしたSpiberですが、その後の取り組みの第一弾として、「ザ・ノース・フェイス」の”アンタークティカ・パーカ”をベースにスポーツウェアの生産に取り掛かっています。

“ムーンパーカ”のプロトタイプの表地と刺しゅう部分に、人工合成クモ糸素材”クモノス”を使用し、世界で初めて工業ラインで衣料品の生産を行いました。今後は量産体制に向けた整備などが行われます。

 

そして、大学発ベンチャー企業として他の企業や山形県鶴巻市の経済産業省などとタッグを組むことで、ALL JAPANで量産化・技術開発・ビジネス化に取り組んでいくとしています。

Spiberは社会のどんな問題を解決できる?

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出典:www.innovationmanagement.se

これまで、大学で培われた研究内容はイノベーションとしてなかなか育ちにくい環境がありました。

しかし、Spiberの大学発ベンチャー企業としての成功は、今後再生医療技術やロボット技術、人工知能技術など、あらゆる分野において生産性を向上させるためのイノベーションの活性化問題の解決につながります。

技術についてももちろん注目は高まっていますが、それと合わせて、日本の教育のあり方を変える可能性をも持っているSpiberから、今後も目が離せません。

 

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