皆さんはDropboxを活用しているでしょうか。
このサービスを利用すれば、USBを使わず、複数人でファイルを共有することができます。
今回は、ファイル共有バックアップサービスを提供するDropboxのco-founder兼CEO、Drew Houston氏についてご紹介します。

 「常に自分がいるところにファイルが常にある」システムを

MITを卒業したHouston氏は、いくつかのスタートアップ企業でエンジニアとして経験を積みます。起業への想いを忘れず、常にアイディアを求めて駆け回っている中、誰もが抱える一つの問題にいつも苦しんでいました。それはファイルの共有が、USBまたはeメールでしか出来ないことでした。
ある日突然、その問題への解決策が思いつきます。ボストンからいつものようにバスに乗ったとき、USBを家に忘れてきてしまったのです。このときにだれもが抱える問題から「自分がいるところにファイルが常にある」システムを作ろうというアイディアが生まれたのです。ここからDropboxとの人生が始まりました。
Houston氏と、MIT時代の友人でありDropboxのco-founder兼CTOのArash Ferdowsi氏は、どこにでもファイルやデータを保存・アクセスできるDropboxシステムを開発することに成功しました。今やユーザーは2億人におよび、10億を超えるデータファイル、写真、画像などが保存されるサービスを提供しています。

あこがれのSteve Jobsの提案を断る

Houston氏のDropboxに対するビジョンはシンプルです。単なるクラウドストレージサービスではなく、「常にアクセス可能な、常に使用可能な、世界のファイル共有システムのディフォルトになること。」です。このビジョンを明確にもっているHouston氏は、2009年、appleの当時CEO、Steve Jobs氏からのバイアウトの提案を拒否します。
Wire紙によると、Steve氏は、バイアウトの意思表示をするためにHouston氏とFerdowsi氏と面談したとき、Dropboxを製品としてではなく、'feature'(機能)として表現したと言います。AppleやGoogleと同規模の企業規模を目指していた同社にとって魅力的な提案であるにも関わらず、明確なビジョンとのずれを理由にHouston氏はその提案を断ります。
数年後の2011年、Appleがクラウドサービスを発表しましたが、Dropboxとの差は歴然。投資家はDropboxのさらなる可能性に期待し2億5000万ドルの資金が集まりました。その後も同社は業界最高峰のエンジニアを集め、日々ビジョン実現のため前進し続けています。

まとめ

2013年、母校MITの年初セレモニーで演説を依頼されたHouston氏はこのようなメッセージを残しました。

「自分が最も時間を多く過ごしている5人の平均が自分の今の姿だと言われている。君たちは、毎日どんな仲間と過ごしているだろうか?常に刺激的な仲間に囲まれて時間を過ごす事は、才能を持って生まれる事や一生懸命仕事をする事と同じくらい大切なこと。すばらしいCo-founder、パートナーであるFerdowsiとここで出会っていなかったら、Dropboxは今存在していない。」

ビジョンを明確にもち、仲間と高め合い、常に素晴らしいチームを率いてDropboxをリードし続けるHouston氏は、今後も若い注目の起業家として活躍していくことでしょう。
ビジョンに共感する仲間を持つこと。これから何かに挑戦する人は、そういった仲間を見つけられるかどうかで、その後の発展に影響するでしょう。
ぜひ参考にしてください。
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