「アクティブウェアブランドは意外にも選択肢がない」
アクティブウェアのブランドといえば、どこのブランドを思いつくでしょうか?
NIKEを筆頭に、アディダス、フィラ、ディアドラ、プーマ等々を挙げる方が多いことかと思います。
それらのブランドの中でも、女性が普段もカジュアルに着られ、少しお洒落なブランドというのは、だいぶ減ってしまうのではないでしょうか?実際に購入することを考えると、無難なNIKEを手に取る方も少なくないかもしれません。
この点に気付き、自らが着たいと思うアクティブブランドを立ち上げたのが、Outdoor Voice社CEO、Tyler Haney氏です。

自分が着たいアクティブウェアがない

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出典:twitter.com
Haney氏が率いるOutdoor Voice社は、スポーツとヘルシーライフスタイルをサポートするアクティブウェアを提供する会社です。
具体的には、フィットネス、ヨガ、ランニング向けのアクティブウェアを製造・販売していますが、ユーザーのライフスタイルにマッチした製品を提供することに主眼を置いています。
普段着としても使えるデザインで、スポーツウェアとカジュアルウェアの間という位置づけです。本社があるニューヨークでは、人気が急上昇しているブランドとなっています。
 
Outdoor Voice社はHaney氏が2012年に立ち上げた会社で、起業理由はいたってシンプルです。
Haney氏は自分を振り返り、「両親がデザインの仕事をしていてファッションに興味があり、それにスポーツが好きな少女だった。そして、いつもNIKEを着ていたように思う。そして、普段着ていた服は良い品質だったし、最低限の満足は得れた」と語っています。
そしてHaney氏は、より良いアクティブウェアを作れないかと考え、NIKE社に入社します。
Haney氏は、アクティブウェアのマーケットに大きな可能性があることを発見します。スポーツにフォーカスした“力強さ”や“スピーディ”というコンセプトではなく、女性向けのソーシャルで優しいイメージのアクティブウェアに、より大きい可能性を見つけ出します。
 
Outdoor Voice社を立ち上げる際、「自分が着たいものを作る。メイクアップに時間を費やすことを卒業して、トレーニングで自分を鍛える女性向けのアクティブウェアを世に送り出す」と明確なコンセプトを打ち立てます。
今までになかったこのコンセプトが、ニューヨークを中心とした若い世代の女性にヒットしました。自分のことを“ヒッピーマウンテンガール”と呼ぶHaney氏の快進撃は続き、全米にOutdoor Voice社のアクティブウェアは浸透して行きます。

Outdoor Voice社の成功要因、そして今後の展開

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出典:www.facebook.com
ライフスタイルにマッチしたアクティブウェアを生産・販売することに特化したOutdoor Voice社。
ライフスタイルが多様化するなか、それぞれのシーンにマッチした製品は意外と少ないように思えます。その中で、Outdoor Voice社は今までにないコンセプトで市場に参入することで成功したのだと思います。既存の製品の良いところを残しつつも、コンセプトを少し変えることにより、消費者の心を掴み取る良い例です。
 
日本でも2015年秋、「FOR WOMEN’S STYLISH ACTIVE LIFE」をテーマに“NERGY SHIBUYA”がオープンしました。そのお店にOutdoor Voice社の製品が置かれています。Haney氏が唱えるように、アクティブウェアは非常に大きな可能性を秘めていて、世界各国で広がる余地は十分にあると思います。
Outdoor Voice社の、そして起業家としての彼女の今後に注目しましょう!

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