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“オフショア” パナマ文書でも話題の“オフショア”とは?

オフショアとは?

日本でもパナマ文書関連のニュースはまだ記憶に新しいできごとです。

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出典:www.stratfor.com

海外では名前が掲載されていた政治家に対して大き な抗議活動も起こっており、アイスランドの首相は辞任にまで追い込まれてしまいました。
しかし、そんな事の大きさとは裏腹に、日頃慎ましい生活を送る私達には耳馴染みがないキーワードも多く、イマイチ理解できてない方も多いのではないでしょうか?

オフショアとは、簡単に言えば、モノゴトを海外へと移すことです。パナマ文書で話題になったオフショア取引は法人税や源泉所得税が低いタックスヘイブン(租税回避地)の国へと資産を移し、管理・運用するというもの。
この行為自体は違法ではありませんが、脱税・マネーロンダリングから武器・麻薬の売買といった犯罪資金の隠れ蓑にも使われることも多いのが現実です。

また、ビジネス用語としては、事業や開発業務を海外の会社や海外子会社に委託・発注することをオフショア開発と呼びます。アウトソーシングが同一国内間での委託に対し、国外への委託がオフシェアに当たります。先進国の会社が人件費やコストの安い新興国で開発コストを削減するために行なうことが多く、欧米を始め日本でも一般的に行われています。

オフショアとオンショアの違い

“オフショア”の対義語が、“オンショア”です。

オンとオフの違いは国内か国外かということ。また、税金が掛かるかどうかにポイントが置かれます。

オンショアはオフショアと同じく金融機関や投資商品を指しますが、国内のものを指します。オンショアに対してオフショアは、国外の特に金融政策や税制面で優遇されているものを指し、金融取引を比較的自由に行えるというメリットがあります。このようなオフショア取引は、金融資産1億円以上の富裕層の節税対策としても利用されています。

オフショアと不祥事

パナマ文書によって明らかにされたのは、国家元首やスポーツ選手、大企業の創業一族が脱税や不正な大金を隠すためにオフショア取引をし、オフショアカンパニーを隠れ蓑に使っていたということです。

タックスヘイブンにある資産は世界の総資産の8%にも相当し、その4分の3が租税逃れをされたものと算定する説もあり、パナマ文書の公開によって今後ますますその金額は増えるだろうと予想されています。

BCCI事件では、1991年ルクセンブルクに本店を置く多国籍銀行BCCIがマネーロンダリングを始め犯罪に関わっていたとイギリスの調査から判明し、営業停止の処分が下っており、2012年にはスイスのプライベートバンク大手UBSがアメリカ人顧客の脱税を幇助したとして摘発を受け、スイスとアメリカの外交問題にまで発展しました。

先ほども申し上げたように、オフショア取引自体は違法なものではありませんが、脱税に結びついていることも多く、金融規制が厳しい先進国ではしばしば不祥事として摘発され、斡旋した金融機関に業務停止命令が出されています。

オフショアと節税

日本を初めとする先進国ではその市民に重い課税が掛けられています。その割合は所得が増えるにつれて高くなるので、富裕層が節税対策を考えることは当然でしょう。しかし、オフシェアが本当に節税対策に繋がるのかどうかは難しいと言わざるをえません。

例えば海外での所得が現地で課税されなかったとしても、日本国内では申告義務があります。たとえタックスヘイブン地域に法人を設立したとしても、あなたが日本で暮らし続ける限り、みなし課税として申告・増税義務が発生するからです。

どのような形にせよオフショアでの節税は、海外で資産の運用・管理を行って得た利益を日本の法律にも沿うように対策する必要があるのです。

グローバル化が叫ばれて久しい現代ですが、大規模な脱税やマネーロンダリングは国家の存続を脅かすものになりつつあります。アメリカ同時多発テロでもタックスヘイブン地域でマネーロンダリングが行われたお金が犯罪資金として使われました。また、一国の総資産をも上回る富を持つ上位数パーセントの億万長者が脱税をすると、結局わたし達のような一般市民に課せられる税金が上がることにも繋がります。

しかし、脱税とその規制は言わばいたちごっこのようなものです。規制を強めれば強めるほど課税逃れをする富裕層は後を絶たないでしょう。オンショア市場だけに閉じ込めようとする政策も現在のグローバル市場へと向かう流れにも反しているように感じられます。闇雲に規制を強化するのではなく、現在の市場に即した対策が望まれます。