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Danielle Fong:12歳で大学入学、エネルギー業界の常識に挑む1人の天才とは

日本では普及しない飛び級

海外では一般的な制度である飛び級ですが、戦後、日本では長い間、その制度が存在しませんでした。最近になり、一部大学では飛び級で入学を認める学校も出てきましたが、その数は10校程度しかありません。

千葉大学や会津大学のような国公立大学の他、成城大学や名城大学などの私立大学で存在する飛び級制度ですが、実際、飛び級で入学する生徒は通常より1,2年早く入学にするに留まっています。

一方、世界に目を向けると、欧米諸国では飛び級はそれほど珍しい制度ではありません。また、我々日本人でも海外のニュースで、ローティーンで大学に入学した生徒の話題を目にすることもあると思います。

ギネス記録では、アメリカ在住の日系3世マイケル・カーニー氏が6歳で南アラバマ大学に入学し、10歳で卒業したものが最年少大学卒業記録として認定されています。

欧米の主流の考え方は、生まれ持ってIQが高い子供は特別な教育を受けさせて、その才能を無限大に伸ばし、社会に貢献させようとする風土のようです。この飛び級の恩恵を受けて、12歳で大学に入学した新鋭の科学者兼起業家がいます。それが今回、ご紹介するDanielle Fong氏です。

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出典:alchetron.com

教師の反対を押し切り12歳で大学へ

カナダ・ハリファックスで生まれ育ったFong氏は、幼少期からずば抜けて勉強が出来る少女でした。12歳の時、既に大学入試を受ける資格を保有したFong氏の進路について、母親はある決断をします。

当時通っていた中学校を辞めさせ、大学に入学させようと考えたのでした。教師たちはこの決断に反対します。中学校、高校でしか出来ない大切な経験を説き、他の人たちと同じ道を歩むことを強く勧めます。

しかし、母親自身も15歳で大学に入学した経験から、中学校や高校での生活は時間の無駄だと考えます。仮に中学校や高校へ行っても、他の生徒とあまりにも違いすぎることからイジメにあうリスクなどを考えて、Fong氏をダルハウジー大学に入学させます。

Fong氏は17歳でダルハウジー大学を主席で卒業します。そしてアイビーリーグの名門プリンストン大学でプラズマ研究の博士課程へと進学します。

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出典:www.scholaradvisor.com

しかし、Fong氏は、この博士課程を簡単に辞めてしまいます。理由は、小学校と同じようなレベルの低い内容で、つまらなかったので退学したと語ります。

20歳で起業、挫折を経験も

Fong氏は20歳の時に同じ研究者Stephen Crane氏、Edwin P. Berlin, Jr氏と共に、LightSail Energy社を起業します。Fong氏のアイデアは、世界中の余剰エネルギーを圧縮空気にしてタンクに保存するという内容でした。

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出典:www.progressmedia.ca

 

早速、このアイデアをもとに、LightSail Energy社はアメリカエネルギー省先端研究計画局に研究助成金を申請します。

LightSail Energy社は研究マニアの集まりで、空気圧縮装置も危険性が高いと判断したエネルギー省は、この申請を却下します。そのようなことでめげないFong氏は、Khosla VenturesからUS$1,500万(約16.5億円)を集めて、彼女の計画をまい進させます。

余剰エネルギーを空気圧縮することで貯蔵するアイデアは昔からありました。しかし、効率よく安全に貯蔵することは難しく、なかなか効率的なものが開発されない現状にありました。このアイデアはエネルギーを何回も転換させる必要がありましたが、そのたびに一部のエネルギーが失われることが大きな課題でした。

Fong氏は解決策を持っていました。簡単に言えば、水分を貯蔵庫の中に追加してあげることにより、効率的にエネルギーを貯蔵することが可能になります。勿論、様々な問題も残りますが、この方法を取ると、LightSail Energy社の貯蔵タンクのエネルギー保存効率は、35%から70%に上昇したとFong氏は胸を張ります。

市場規模は今後20年間で1兆ドル

エネルギーが注目を浴びる昨今、圧縮空気貯蔵庫の需要は大きく、潜在的市場規模は今後20年間でUS$1兆(約110兆円)を超える可能性があると言われています。人々の関心が高いこの分野で、期待の若手であるFong氏の注目度も高くなってきていきます。すでに2011年には、フォーブス誌が選ぶ30 under 30(30歳以下の注目の30人)に、エネルギー部門で選出されています。

Fong氏は以前、“人間は臆病で過剰に反応しやすいものである。自分自身のリソースと、本物の取り組みを手にしていれば、あとは世間の人たちがどう思おうが関係ない“とコメントしています。天才ならではのこの自信が、Fong氏をまい進させる原動力ではないかと思います。

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出典:through-the-interface.typepad.com