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Dylan Collins 業界のタブー・子供向けネット広告を切り開いた男

Collinsが起こしたネット広告革命

子供たちがPCやスマホを上手に操る姿を見ることは、すでに良く見かける光景になっています。
しかし、それでも他の海外先進国と比べると日本の子供のネット普及率は低いのです。

内閣府が発表しているデータを見ると、海外先進国と比較してPCやタブレットを持たない若者が多い点が、日本の子供のネット普及率が低い理由の1つのようです。

先進国の中学生を対象とした調査では、スマートフォン・携帯の普及率は調査対象国の中で最低ではあるものの、87.3%と他国とそれほど大きな差はありません。
しかしPC保有率は60.5%と欧米諸国と比較すると20%も低い値となります。タブレットに至っては、13.5%でアメリカ・英国の1/3に留まっています。

逆の見方をすれば、欧米を中心とした海外先進国は子供でもネットに大きく依存した社会であるという見方が出来ると言えます。

この状況をいち早く察知し、子供向けのネット広告プラットフォームを展開するビジネスを興した起業家がアイルランドにいました。

それが今回ご紹介するDylan Collins氏です。

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出典:www.irishtimes.com

Collinsの起業史

1980年生まれのCollins氏は、子供のころからPC等のソフトウェアに興味を持つ少年でした。
2003年、若干23歳の時にSean Blanchfield氏と共に、ソフトウェア開発会社Demonware社を起業します。

当時、スタートアップとしてはあまり環境に恵まれないアイルランドで起業したCollins氏でしたが、会社は順調に成長し経営も軌道に乗ります。

世界でも最大級規模のゲーム・エンターテイメント会社であるActivision Blizzard社がDemonware社の高い技術を評価して、買収を行います。高値でDemonware社を売却したCollins氏は、Jolt Online社を立ち上げて、その会社も大きくして2009年に売却します。

その後、ユニークなポリシーを持つベンチャーキャピタル・Hoxton Ventures社のパートナーなどを務め、子供向けにブランドを浸透させる会社、SuperAwesome社を起業します。

Collins氏は全英IT界の “Top50 Coolest People”に選ばれるまでになります。

Collinsが気づいた広告の問題

Collins氏はSuperAwesome社を立ち上げる際に、あることに気が付きます。

ここ数年、企業が支払う宣伝広告費の中で、ネットを含むデジタル広告が急速に伸びています。17歳以上向けの媒体別広告費を見てみると、テレビ広告費に肩を並べるまでにデジタル広告費は成長しています。

その一方で、16歳以下向けの媒体別広告費を見ると、テレビ広告費と比較してデジタル広告費は5%程度しかありません。前述した通り、子供たちの日常にネットは十分浸透していることを考えると、現状にマッチしない宣伝広告活動をしていることになります。
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出典:www.exchangewire.jp

なぜ、こんなことになっているのかをCollins氏は調べます。すると、広告主がデジタル広告を躊躇する理由が明確になります。

まず、子供たちが目にするネットサイトは、有害サイトを除去するためのフィルタリングが掛っています。
時にフィルタリングは、有害では無いサイトまでアクセス出来ない場合があります。

さらに万が一、自分の会社の広告が有害サイトに関連してしまった時の悪影響を考えると、企業は子供向けにデジタル広告を出すことに二の足を踏んでしまいます。

Collins氏は、子供向けデジタル広告は非常に有効なツールでありながら、余り使われていな点に大きな可能性をだ感じます。企業が安心してデジタル広告を出せる方法を考えればよいと考えたのです。

Collinsの成功

有害サイトに関連させず、効果的に子供たちへ広告をデリバリー出来るプラットフォームをCollins氏はSuperAwesome社で開発します。子供たち向けのデジタル広告の潜在力を理解していた企業は、SuperAwesome社と次々と契約します。

現在では、ディズニー、ワーナーブラザーズ、ハズブロ、アクティビジョンなどの大手エンターテイメント会社と契約するまでに成長します。

子供へのネット普及率を鑑みると、子供向けデジタル広告の世界は飛躍的に成長する可能性を秘めた業界だと思います。その中で、企業が安心して宣伝活動を行うことが出来るプラットフォームを作ったCollins氏の成功は約束されたものに見えます。