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元「かたづけられない女」ビジューオーガナイズ・三谷直子氏が、出張お片付けで事業展開しようと思った理由【wakrak連携企画⑨】

わくらく連携企画第9回のインタビューは、ビジューオーガナイズ株式会社の代表取締役である三谷直子さんにお話を伺いました。

(インタビュアー:三根早苗、撮影者:高田梨菜)

経歴

2010年にコーチングと整理収納を組み合わせた「行動療法としてのかたづけ」を提唱し起業。京阪神を中心に個人宅・中小企業オフィスの整理収納コンサルティングを手掛ける。スクールでの講座を軸に、女性センター・高齢者施設をはじめとする公共機関、企業研修、イベント・モデルルームでの講座を多数担当。2015年にビジューオーガナイズ株式会社として法人化。
「かたづけられない女」だった自身の経験と、1200時間を超える実績に裏打ちされたライブ感のある独自の語り口に定評がある。
関西大学大学院修士課程卒(研究テーマは成人教育)。

出張おかたづけサービスを展開

三根:事業内容を教えていただけますか?

 

三谷:ビジューオーガナイズでは、出張おかたづけサービスを展開しています。

お客様の自宅へ行って一緒におかたづけをしていくことで、頭の中や心の中、暮らしの習慣を変えていくサービスとなっています。あわせて、おかたづけが苦手な方向けの講座を展開しています。

「部屋は心を表す鏡」という言葉を実感

三根:おかたづけを仕事にしようと思われたきっかけは何でしたか?

 

三谷:私はもともとおかたづけができなくて、「これではマズイな」と15年ほど前に感じました。

当時は学生で、一生懸命頑張っていたんですけれども、色んなことがうまくいかず、「これ以上何を頑張ればいいんだろう?」と思う時がありました。そんな時に頭によぎったのが「部屋は心を表す鏡」という言葉でした。

いざ部屋を見てみると、ぐちゃぐちゃだったんです。「この部屋を片付けることからしか、人生は変わっていかないんじゃないか」と思い、かたづけに興味を持って自分で勉強し始めました。

学生時代は成人教育という大人の方の生涯学習の研究をしていました。いざ自分が起業するとなった5年前に、大学で学んできたことを活かしていくのかを考えると、一緒に勉強してきた方たちは、”勉強しても変わったつもりでなかなか変わらない”という状態になっていることに気がつきました。

もっと自分の手で動かして、その内面の変化が目に見えるようなものを何かつくっていけないかと考えて、自分の経験をたどっていくと、15年前の「かたづかない部屋で泣いていた自分」を思い出しました。

同じような悩みを抱えている女性はいるのではないかと思い、おかたづけを通して内面を変えていくといった「行動療法としてのおかたづけ」を提供できないかと思い、2010年の3月に起業しました。

「おかたづけを人のために」という強い想いがあった

三根:おかたづけブームのようなものもあり、資格を取られる方も多いですよね。それを仕事にしたいという想いにしたがって行動できた理由は何でしたか?

 

三谷:おかたづけを仕事にしたいと決めた後、資格を取りに行きました。その時のインストラクターの先生に「お仕事にしたい」ということを相談したところ、「パートぐらいにしかならないわよ」と言われてしまいました。

ですが、私の中では「おかたづけを人のために」という想いがあったので、それを実現するためにはどういう方法を取って行けばいいのかを考えました。

おかたづけが本当に人の役に立つのかがその当時はわからなかったので、モニターを募集するところから始めました。向こうからしたら何者かわからないような駆け出しの状態だったんですが、ありがたいことに「私を助けてください」と手を上げてくださった方がいました。その方と、朝から晩までのおかたづけを半年ぐらい続けて行きました

やはり一番最初に手を上げてくださった方との出会いは非常に大きくて、彼女が変わっていく姿や、周りの人々との関係の変化を見るにつれて、「この仕事を必ず求めてらっしゃる方がいる」と確信しました

その方もかたづけができないことによる色々な問題に苦しんでいましたが、それがどんどん解決していく様子を見ていると「やめるとは言えないな」とも思いました。「また次に困った時には助けてほしい」と言っていただいて、「もちろんです」と答えた以上、どう続けていくのかというのが最初の課題でした。

苦労も「おかたづけ」で乗りきった

三根:起業して予想以上に大変だったことはありますか?

 

三谷:まず、起業するとなった段階で、そのための資金がないことに気がついたんです。そんなに元手が必要な仕事ではないですが、ホームページを立ち上げたりサーバーを借りたりするためのお金がなかったというのがまずピンチでした。

 

三根:どのようにその状況を乗り切ったのですか?

 

三谷:これを乗り切ったのも実はおかたづけで、洋服やアクセサリーを徹底的にかたづけて、お金になりそうな物を全てオークションで販売しました。もちろん他の方の引き合いでお手伝いした分のお給料はありましたが、それだけでは足りないですし、やろうとしている仕事にエネルギーを注ぎたかったので、今手元にある物をいかに事業資金に変えるかという視点で部屋をかたづけたことを覚えています。

おかたづけのお仕事はまだまだメジャーではないと思うんです。「断捨離」や「人生がときめく片づけの魔法」という書籍が売れて、ご存知の方は増えてきましたけれども、やはり今でも「お掃除とは何が違うのか」と思われています。起業したのは2010年で、おかたづけブームの直前くらいに起業したので、まずおかたづけの仕事では何をするのかお客様に理解してもらうのが大変でした。

弊社では3時間を1単位としておかたづけに行かせていただいているのですが、3時間の中でできることは、「お客様が何を持っているのか」「どんな風に暮らしているのか」「決断のスピードはどうなのか」といったようなことで、できることは変わってきます。その部分をどう説明していくか、納得してもらうかが難しかったです。

単におかたづけをするだけでは足りず、プロとしてやっていくには、この部分をクリアにしてお客様に届けていくことが必要だと感じながら仕事をしています。

お客様はズボラで怠け者だから散らかっているわけではないんですよね。それぞれみなさんいろんな理由があって物を抱え込んでいたり、捨てられない、買ってしまうという状況が積み重なっておかたづけができない状況になっていますので、まずは「その方が今まで生きてきたことを尊重する」というところから入るようにしました。

お問い合わせでたまにあるのが、「別のおかたづけサービスの方に来ていただいたら、すごく責められた」という声です。やはりそうなってしまうとお客様はしゅんとしてしまいますよね。そうではなくて、おかたづけができるようになったらどうなりたいかということ、そして、できるようになるまでの道のりを現場からプランニングししていく中で、長いお付き合いを通して確実に変わっていけるようにお客様に話しています。

いろんな意味で、その人の人生や暮らしの中に入っていくお仕事ですので、いかにお客様が自分で気づいていない欲求や課題をピックアップできるかが勝負になると思っています。

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