11月25日、会計事務所向けクラウド会計システムのアカウンティング・サース・ジャパン株式会社(以下、A-SaaS)は、総額10億円の資金調達に成功した。出資者は新規株主となるFidelity Growth Partners Japan、Arbor Ventures、アイ・マーキュリーキャピタル株式会社のベンチャーキャピタル3社に加え、既存株主のモバイル・インターネットキャピタル株式会社である。調達した資金はプロダクト開発・機能強化や、PR・マーケティング活動、事業展開を加速するための組織強化に充てられる見込み。

 

ライターの視点

A-SaaSは今年の5月に株式会社オプト、グリーベンチャーズ株式会社、インターネットキャピタル株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社の4社から約3億円の資金調達をしたばかりです。それから半年で2度目の大型調達ができたのはなぜでしょうか。
1つの要因として、経営陣の交代があると思われます。
今年の7月末に創業者である森崎利直氏が辞任し、現経営陣の体制へと移りました。現CEOの佐野徹朗氏は会計士・経営コンサルタントという経歴を持ちます。2014年5月には中嶋智氏がCFOとして参画しました。
さらに、今回Fidelity Growth Partners Japanのデービッド・ミルスタイン代表が社外取締役に就任しています。経営陣を刷新することで、今後の事業展開を見据えた人事を行っていることを投資家にアピールし、成長への本気度を伝えたのではないでしょうか。
事業に成長性があること、さらに成長するための人材を揃えていることが今回の大型調達につながったのではないかと思います。
A-SaaSのさらなる事業展開を期待し、動向に注目してみましょう。

会社概要

A-SaaSは会計事務所や税理士向けのクラウド会計システム「A-SaaS」の企画・開発を行う。
これまでに1,600件以上の税理士法人や会計事務所と契約しており、その顧問先である約20,000社の中小企業にも利用されている。
設立は2009年、本社は東京都新宿区にあり、代表取締役社長は佐野徹朗氏である。

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