今後の世界展開に向けての抱負を語る


―調達した資金をもって、今後どのように世界展開されるのでしょうか?
 
まず、「Gyazo」の全体的なビジョンとして、Webにクラウドが出てきて、これから働き方はまだまだ変わっていくと思っているんです。
特に弊社ではリモートワークが本当に多くて、今アメリカに1人とスウェーデンに1人、東京に3、4人という感じで、京都が拠点ですが、世界各地に散らばっています。
それだけの組織は大変そうだと思うかもしれませんが、ITサービスやチャットサービス、「Gyazo」のようなサービスによって円滑に仕事ができるようになっていて、この流れはもっと広がると思っています。
そういった中で、やっぱり「Gyazoが一番使われている」と言われるようなサービスになるということが目標です。
それを進めるために最近始めたのは「Gyazo Teams」というサービスです。
今までの「Gyazo」のコンシューマーユーザーは1,000万いるのですが、それに加えて企業での利用を積極的に進めていきたいと思っていて、企業向けの画像サービス、いわゆるSaaS(サース/サーズ)といわれる分野を伸ばしていきたいと思っています。
例えば、企業のコールセンターなどは親和性がよく、実際「Gyazo」を使っていらっしゃる方が多い分野なので、そこに「Gyazo Teams」を据えてもらいたいと考えています。
とはいえ、いわゆる士業の方たちにも「Gyazo」を使っていただき、割とずっと使い続けられたりするので、いわゆるデスクワークをしている方にも相性がいいと思っています。
「エンジニアやデザイナーの利用者が多いんじゃないか」と言われるんですが、そうでもなくて、例えば広告管理をしている方や営業の方とかでも使っている方が多かったりします。
これは多分モバイルの普及が大きいのですが、excelやパワーポイントなどの大きなファイルをやりとりするのは、モバイル環境ではやりにくくなっているんですよね。
どんどん仕事は細切れでコミュニケーションが取られるようになっているので、今までパワーポイントやexcelでやっていたようなものを「Gyazo」でキャプチャーして送って情報共有するような使い方が増えていると思っています。
この分野は、営業拠点がちゃんとあって、営業マンといわれる人がいるから売れるのか、そうではなくてWebでどんどんサブスクリプション(ソフトを借りて、利用した期間に応じて料金を支払う方式)が増えて売れていくのかは未知数だと思っています。
その辺は一言に世界展開といっても、やはりアメリカとヨーロッパと日本は違うので、チャレンジだと思っています。今まで北米とヨーロッパを中心に上手くいっていたので、実はアジアに関してはあまりノウハウがありません。その中でも、もっとローカライズが大事なのかなと思っています。
ヨーロッパ圏はやはり英語の重要性が高いので、英語中心で展開するとヨーロッパには広がる印象は持っていますが、アジアは全くそうじゃないと思います。例えば日本は韓国と似ていますが、「Gyazo」は日本でこんなに使われているけれども、韓国からのアクセスは少なかったりします。
なので、きちんとしたローカライズが必要なんじゃないかと思っているところです。
 
《後編へ続く》
 
<PR>その税理士報酬適正ですか?何人でも税理士無料紹介「税理士ドットコム」

【よく読まれている記事】
おすすめの記事