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組織が変わっていったきっかけ

LIFULL(当時ネクスト)には2005年に中途で⼊社しました。
その最終⾯接で、社⻑の井上から「まずは経営理念を実現するためにHOMEʼS(現LIFULL HOME’S)という、住まいの情報サービスを基軸に、暮らし全般の事業をいろいろやっていきたい」、「海外にも、どんどん出ていき、経営理念を実現していきたい」、「社員にとっても、⽇本⼀の会社にしていきたいんだ」という話がありました。

2008年当時、東証マザーズに上場していましたが、東証⼀部に鞍替えしたり、新規事業や海外展開を 強化していくためには、組織と⼈のケタ替え(組織と⼈材が、レベルアップしていくこと)が必要だということになりまして、「⽇本⼀働きたい会社プロジェクト」を⽴ち上げました。
このプロジェクトには、経営陣と⼈事、有志の各事業部のメンバーが集まり、例えば「⽇本⼀の⼈材育成とは何か」とか「⽇本⼀の⼈事制度とは何か」というテーマを話し合うプロジェクトで、半年ぐらい議論したものを、最終的に、経営陣にプレゼンし、経営陣が、進めるか進めないかという判断をしていきました。その様々な提案が、今のLIFULLの⼈事策の基本になっています。

制度を円滑に運⽤する秘訣

組織づくりのベースとして⼤切にしているのは、「内発的動機付け」というものです。
これは、⾃分の内側から出てくる、「これをやりたい」とか「こうなりたい」という欲求で、社員たちの「こんな制度を作りたい」とか、「こんなプロジェクトを⽴ち上げたい」とか、様々な欲求に、会社が応える機会を提供して、⾊んな事業を作ってきました。

⼈事施策に関しても、会社側が一方的に決めるのではなく、社員の声を取り⼊れるとか、社員と⼀緒になって考えて作っていくことを徹底しており、制度を使う社員がその制度に最初から関わることで、浸透や運⽤がスムーズになっています。

理念の再構築について

経営理念に関しては、2005年に、ビジョンカードという、クレジットカードサイズのクレドカードのようなものを作成しました。それまで明確な理念とか⾏動指針というものがなかったんです。

会社を⽴ち上げてから、7〜8年間は突っ⾛ってきて、その中で、経営陣がメンバーと語り合うことによって、理念とか価値観が浸透していました。
ですが、⼈数が増えていくにつれて、価値観のばらつきが出てくるようになりました。そこで、2005 年に、理念や⾏動指針を全社員で話し合って考え、3カ⽉ぐらい議論を繰り返し、新しい経営理念や社是、ガイドラインを作っていったという経緯があります。

ガイドラインが何故浸透しているのか

⾏動指針であるガイドラインに関しては、会社や事業のフェーズが変わるごとに、社員に求める⾏動が変わりますので、数年ごとに見直しています。 現在のガイドラインに関しては、社員に、新しいガイドラインの検討をお願いしました。
有志の社員を募って、彼らが、今後の経営理念とか中期経営計画をふまえた時に、「社員がどんな⾏動をするべきか」ということを検討し、これを何度も、経営陣とやりとりをして調整したり、あとは、そのプロジェクトに関わっていないほかの社員にアンケートを取って、ヒアリングするのを繰り返し、1年数カ⽉かけて、新しいガイドラインを作りました。

これも⼈事施策の作り⽅と同じで、社員が主体的に考えて、経営陣と⽅向性をすり合わせながら作っていくことによって、その新しいガイドラインをリリースする段階では、ある程度浸透しているという段階 でスタートします。
そういう形で作っているので、浸透度は⾮常に、初めから⾼いと⾔えます。

基本的な価値観である社是の「利他主義」というのと、経営理念に関しては、不変です。ですが、その ⾏動に関しては、変わっていく必要があると考えています。

現場の巻き込み⽅

新規事業への挑戦や全社横断プロジェクトへの積極的な参加など、「LIFULLらしい企業文化」に関しては、「徐々にその⽂化や風土ができていった」というのが答えになると思っています。

例えば、新規事業の提案に関しても、最初のころは、「LIFULL HOMEʼS」という事業があるのに、新 規事業の提案をしていると、「何やってんだ?」と思われることもあったと思いますが、そういう提案 をしていった⼈を表彰するとか、新規事業として⽴ち上げるとか、経営陣が「新規事業をどんどんやっ ていこうぜ」という⽅針をブラさなかったことで、既存事業の⼈たちが、そういうことに挑戦するよう になり、そういうことが⾃然と企業⽂化になっていったわけです。
全社横断のプロジェクトに関しても、そういうことに挑戦することが、「社員にとって当たり前」になっているので、上司にきっちり確認をとって進めるというよりも、通常の仕事と同じように、新しいプロジェクトや全社横断の活動に参加していると思います。

やはり、企業⽂化というのはトップダウンでつくられるので、社⻑が、「社員が希望する自発的な活動に対してストップをかけるのは、ミドルマネジャーのフリーライダーだ」とか「挑戦して失敗した⼈が2番⽬に偉いんだ。 挑戦して成功した⼈の次に偉いんだ」ということを、折に触れて発信していたので、経営幹部や他のメンバーも、そのような考え⽅に変わっていったんだと思います。

理念の浸透とか価値観の浸透って、聞いている⽅が、「めんどくさい」「しつこいな」「もう何度も聞 いてるよ」って思ったところがスタートラインだと思っています。
要は、そこでやっと記憶をし始めるというところなので、そのぐらい、しつこく⾔い続けることが、まず最初にやらなきゃいけないことなんだと。

そのあとに、例えば新規事業の活動を⽀援したうえで、実績として新規事業の責任者とか、⼦会社の社 ⻑をつくっていくこと、そういう発信と実績を残すことによって、⽂化ができるのかなと考えていま す。

本を書こうと思った経緯

当社の社是が「利他主義」で、それはお客さまに対しても、社員に対しても、社会に対しても同じです。ここまで僕らが組織を作ってきて、徐々に周りの⽅から、「どういう⾵にやっているんですか?」と聞かれることが増えるようになりました。

そういう状況の中、社⻑と話をしていて、「利他主義なんだから、⾃分たちが作ってきた組織の成功体 験とか失敗体験を、世の中に開⽰していくことで、今から伸びようとしているスタートアップとか、苦 労している企業とか組織に対して、貢献出来たらいいよね」という結論になり、この本を出すことを決 断しました。

今後どのような組織を⽬指すか

会社の経営理念から逆算した、2025年に実現したい姿としては、グループ会社100社、そして100カ国にサ ービスを展開しているという状況をつくりたいと思っています。
経営理念では、「あらゆるLIFEを、FULLに」することを目指していて、世界中のあらゆる⼈の⼈⽣や ⽣活、暮らしを満たしていく、そんな事業をたくさんやっていこうという方針を掲げています。
あらゆる人々を満たすには3つや4つの事業で、その理念を実現することはできないと思っています。

世界中にあふれる、⾊んな課題に対して、事業を通じてどんどんアプローチして、解消していくという 状況をつくりたいので、2025年までに100社の展開を目指しています。
⼈事としては、例えば採⽤や⼈材育成の基盤を、2025年・100社・100カ国に向けて築いていきます。それを実現するためには、「どういう採⽤をしたらいいか」「それを実現するためには、どういう⼈材育成をし、挑戦の機会を作った⽅がいいか」ということを考えながら、それをしっかりと実⾏していくことが⼤事なのかなと思っています。

視聴者へのメッセージ

このサイトに訪れるのは、起業家の⽅や起業家を志望している⽅が多いと聞いています。
先ほど話した 「2025年に100社」の展開を目指すということで、どんどん同じ志を持った企業グループをつくっていきたいと思っているので、もし、当社と同じ志を持っていらっしゃる⽅、今から起業される⽅がいらっしゃるのであれば、当社の新規事業の提案制度に応募することも可能です。

同じ想いを持つ方とぜひ⼀緒に、同じグループの⼀員として仕事ができたら、と思っていますので、ご応募お待ちしています。

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