事業の決め手は?

育ってきた環境が事業の決め手

自分が育ってきた環境がまず1つ大きく影響しています。
生まれてからずっと祖父・祖母と生活してきたという、まさに日本の超高齢社会を象徴するようなもので。
また、姉が介護福祉士で、現場の声を家の中で聞くことが多かったので、「何かしないといけないな」と思うようになりました。
 
あとは、同じ志を持った仲間が身近にいたというのがすごく大きいです。
副代表の内田の家族も介護福祉士として働いています。彼も現場の声を聞いていたので、自分で何かしたいと思っていたそうです。
そういう話をしたところ、「じゃあ自分たち若い力で何とか社会を変えていこうじゃないか」と意気投合し、事業を始めるに至りました。

おじいちゃんおばあちゃんの意見が1番

やはり一番は現場のおじいちゃんおばあちゃんたちの意見を参考にすることがすごく多いですね。
アプリを1つ作るにしても「ボタンがここにあるから間違って押してしまう」とか「この絵は紛らわしい」といった意見をいただくことが多く、それを元にブラッシュアップしています。
 
ビジネスとしての私たちの一番大きなキーポイントとなったのは、経済産業省がされているITベンチャー支援プログラムの「EXIT」というものに参加させていただいたことでした。
企業の社長や、スタッフの方がメンターについてくださり、ビジネスのブラッシュアップやプレゼンテーションの機会を与えてくれました。そういった面ですごくサポートをしていただいたのは大きなポイントでした。

ビジネスの中身よりも、共感

評価されているのは、ビジネスの中身というより、共感という部分が大きいと思います。
やはり家族もそうですし、自分自身もそうですが、いずれは歳をとっておじいちゃんおばあちゃんになっていくので、「こういう未来になったら良いな」というところをうまく写し出せている点を評価していただいていると思います。
僕もおじいちゃんおばあちゃんになったら、若い人達と交流して、自分の心もどんどん若くなるような機会を与えてもらいたいですし、そういった社会になってほしいと思っています。

認知症予防に良いイメージを

介護予防事業はあまり耳に馴染みがなく、みなさんご存じないかと思いますが、私たちは特に介護予防の中でも、認知症に対するアプローチをしていこうとしています。
アクティブなシニアの方たちは、身体の健康のためにジムに行ったりリハビリに行ったり、そういったことはすごくされていますが、認知症予防というとあまり良いイメージがないようです。
でも、「今日も脳のフィットネスに行ってくるよ」というように、イメージを変えていきたいと思っています。そういった新たなコミュニティづくりに注力していきたいです。
 
あとは、今は関西が中心ですが、5年以内には関東、そして東北、中部、九州、といったところまで、そういったコミュニティの場を提供していきたいと思っています。

読者へのメッセージ

日本はもうすでに超高齢社会と言われており、世界でもトップを走る現状です。
私たち若者がそういった社会を支えていけるようなきっかけを与えられるように、企業として成長していきたいと思っています。もしご協力いただける方がいらっしゃいましたら、是非よろしくお願いします。

(インタビュアー:菅野雄太、撮影者:高田梨菜)

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