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【起業家のためのCFOの選び方①】CFOに求められるものと、起業家が採用時に見るべきポイント

今回のインタビューは、株式会社DLE、川島崇氏に、「起業家のためのCFOの選び方」、1本目は「CFOに求められるスキルセット」についてお話を伺いました。

株式会社DLE、取締役CFOの川島と申します。本日は、「起業家のためのCFOの選び方」というテーマで、お話させていただきます。

 

「CFO人材がそろそろ必要ではないか」とお考えになっている起業家の皆さんというのは、タイミングとしては、管理部門の体制がだんだん重要性が増してきたタイミングであったり、IPOの準備段階に入っている、そういった段階になっているのではないかと思います。

 

ただ、IPOを目指すベンチャーというところに関していいますと、ベンチャー企業はそもそも人材採用が難しい。知名度もないですし、人もなかなか採りにくいです。それに輪をかけて、CFO人材となると採るのが非常に困難です。

 

今回の動画を通じて、CFO人材を獲得するためのお得な情報、あとは真のCFOを採用してメンバーに加えることによって、企業の価値を大きくすることができる、これらの情報を提供させていただきたいと思います。

 

このテーマは大きく三つのパートに分けて説明します。一つ目は、CFOはどういうスキルセットが必要か、という質問に対するお答え。二つ目は、CFO候補は、どういった経歴の人がよいのか、という質問に対するお答え。最後に、CFO候補の人材に、どうやれば出会うことができるのか、に対して、お答えします。

 

川島氏の経歴

私は公認会計士試験に合格後、監査法人に勤務し、約10年、会計・財務・税務回りのビジネスに携わってきました。その間に、中小企業診断士の資格も取得しました。その後2008年に現職の株式会社DLEに、最初は従業員として入り、2カ月後、取締役CFOとして就任しています。

 

2014年にはマザーズ上場、2016年には東証一部に指定替えをさせていただきました。現在、東京ガールズコレクションを企画運営している「W TOKYO」という子会社の代表取締役副社長も兼務させていただいています。

 

CFOと管理部長・財務部長は違う

「CFOのスキルセットは何ですか」という質問に対するお答えです。CFOのスキルセットをご説明する前に、CFOというものが管理部長や財務部長と違うんですよ、というところをご理解いただくことが重要です。

 

ベンチャーでは、人材不足なので、CFOと管理部長を兼務することは、よくあると思いますが、本来的には業務が違うと、私は考えてます。こちらの理解をちゃんとした上で、採用していただかないと、結構不幸な結果に陥ることが多くあります。

 

例えば、入社した方が、管理部長ということで入ってきたにもかかわらず、CEOがCFO的な業務までを期待されてしまうケース。それから、入社された方が、CFOとしての業務をやりたくて入ってきたにもかかわらず、CEOが、管理部長の権限、責任しか与えてくれず、どうしても採用のミスマッチが起こってしまう、というところも、原因の一つにあると思っています。

 

まずは「CFOと管理部長・財務部長は違うもの」だと、ご理解いただければと思います。

 

CFOの責務は「ファイナンスの強みを生かして、戦略に口出しすること」

では、CFOのミッションは何かというと、私は究極的には「企業価値の最大化」だと思っています。企業価値を最大化させるためには、企画型業務、それに加えて管理型業務、それを両方やっていかなくてはなりません。

 

それから全社・全部門に対して口出しをしていく存在でなければいけません。管理部長、財務部長だと、それぞれの役職の範囲内での業務になるので、その辺りの範囲はかぶってこない、というところもあります。ですので、企業価値を最大化させるために、ファイナンスの強みを生かして、戦略に口出しをしていく、それがCFOであると、私は理解をしています。

スキルセット

次にそういったCFOのスキルセットを、スライドでまとめております。CFOとして本来期待したい役割について、四つの領域に分けました。縦軸ですが、業務のタイプ、企画タイプと管理タイプに分けました。

 

横軸は、財務・会計・税務リテラシーがより重要になってくる領域、それからファイナンスのリテラシーは強みとしていますが、それに加えて事業リテラシーが重要になってくる領域ということで、四つの領域に、業務の内容を分けました。

 

まず企画タイプですが、戦略に携わるところです。教科書的な正解や事例がない領域で、市場や環境の変化を先読みする力が非常に重要になってくる業務のタイプです。一方、管理タイプですが、こちらは比較的ルールが定まっているので、その安定運用がメインになる業務です。

 

そして横軸の財務・会計・税務リテラシーは、これこそCFOが基盤とすべき強みだと思います。最後、ファイナンスリテラシー×事業リテラシーというところですが、事業リテラシーというのは、CEOやCOOがメインになりますが、ここにCFOのファイナンスの強みを生かした力をもって、事業に関わっていく、で重要になっていくのではないかと考えています。

 

四つに分けた領域ですが、まず一つ目の領域、管理タイプで財務・会計・税務リテラシーのところ。いわゆる経理業務や、内部統制の運用、資金管理、対外的には監査法人・証券会社・金融機関対応であったり、上場後はIRの支援なども、ここの領域の業務と考えています。

 

二つ目の領域は、管理タイプですが、事業リテラシーが少し必要になってくる領域で、いわゆる予算管理、ビジネスのこと、会社のこと、業界のことが分かっていないと予算管理は難しく、こういった業務が発生してきます。それにあわせて、原価管理、リスクマネジメント等々が必要になるかと思います。

 

三つ目は、企画領域で、ここはいわゆるゼロから1をつくる領域かと思っています。最初に会計基準・ルールと書きましたが、市場の環境、自社の環境、それに併せて会計基準の潮流、そういうものを読み解いて、先読みをして会社の企業価値を高めるため、どういった会計基準、会計ルールを適用していくのが、わが社にとって最良なのか、という判断をしていきます。

 

それからIRと書いてますが、機関投資家様、個人投資家様に向けて、いかに自分の会社を魅力的に見せられるか、そして将来性、どんなことを考えているのかを、分かりやすく説明することが必要になりますので、こちらの領域に入ると思います。

 

四つ目は経営戦略です。事業計画・資金調達・資本政策というところで、非常に重要な、CEOと二人三脚で動くべき領域となります。M&A参画とありますが、M&Aを成長戦略のひとつと位置付け、自ら起案したり、M&Aの対象会社を選定したり、M&Aの実行フェーズに入れば、自ら責任者となって率先していくことが必要になります。

 

おおざっぱにいうと、1番、2番の領域、こちらは管理部長の領域で、1番と3番が財務部長の領域、CFOに関しては、1から4、全ての領域を網羅する必要があります。

 

私の場合で説明すると、私は2008年にDLEに入社し、2008年、2009年は、まずは倒産を回避するというミッションでした。そのときにやったことは、リストラ、資金調達、管理会計がメインでした。倒産の危機を脱出した2010年から2012年、ビジネスモデルや内部統制を再構築したり、打って出るために子会社の設立をしたり、ということをりました。

 

そして2013年、2014年は、いよいよIPOの準備スタートで、上場後は、資本業務提携にも携わっています。2016年には東京ガールズコレクションを企画運営しているW TOKYOという会社をM&Aし、上場後、市場からの資金調達、いわゆるエクイティ・ファイナンスの実施もさせていただいております。

 

実はスキルセットよりもマインドセットのほうが重要

スキルセットで非常に重要であるというところで、四つの領域に分けてご説明しましたが、もっと重要ではないかと思っているのが、実はマインドセットです。マインドセットで一番重要なのは、「根拠なき自信」であると、かねてから考えております。

 

根拠なき自信というのは、経営者のマインドだと思います。CEOのビジョンを実務に落とし込んでいかなくてはいけない、というのもありますし、時々あると思いますが、CEOの無茶ぶりに対応することも、CFOの重要な業務だと思っています。

 

経営者である以上、正解のない世界で勝っていかなくてはいけないため、そのためには瞬時に決断をしなくてはいけません。瞬時に決断するためには、自信がないといけないので、まずは「根拠のない自信」というマインドセットが、スキルにも増して重要です。
スキルを持っている方は、世の中に結構いらっしゃるかと思いますが、スキルを慎重に使う必要性というのは、実はあまりなくて、もし慎重に使うのであれば、外部の専門家で十分だと思います。

 

やはりベンチャー企業を経営している以上は、スピード感をもって、そのタイミングそのタイミングでベストと思われる回答を判断していかなくてはいけません。それができるというのは、まさに社内にいるCFOの存在価値だと考えております。

 

そこで、CFOの資質として「根拠なき自信」ということを述べさせていただきたいのですが、これを体現するために何が必要かというと、こちらは採用基準にも関わってくるかもしれませんが、四つのポイントがあるかと思います。

 

 CFOを採用する際の4つのポイント

採用基準

1番目は修羅場の経験。経営をしている以上は、不十分な経営資源の中、即時の決断力を求められるため、修羅場の経験をいかにやってきたか、ということが非常に重要です。

 

2番目はストレス耐性。かなりきついプレッシャーや、理不尽な要求も当然ありますし、ベンチャーである以上、まだまだ交渉力は強い立場ではないので、ストレス耐性を強く持っているかどうかが大事です。

 

3番目は、目標達成への執念。コミットメントが高くないと、経営者としては失格ですので、こういう執念をいかに強く持っているか、というところです。

 

4番目は、ベストプラクティスへの探求心です。スピード感を持ってやらないといけませんが、時間のない中で価値最大化にどこまでこだわりを見せられるか、これが探求心につながるのではないかと思います。成功体験も失敗体験もいろいろすることで、経験値をどんどん高めることができると思っています。

 

そうすると、勝ちパターンがだんだん身に付いてきたり、負けない戦い方もどんどん分かってきますので、最終的には、初めての業務であったり、緊急的な事態で、「根拠のない自信」、大丈夫でしょう、という形に持っていけると思っています。

2本目「CFOの5類型とタイプごとの強み」を視聴する

3本目「CFO候補との出会い方」を視聴する

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