製品が世に出るまでは、苦労の連続

製品が世に出るまでは、苦労の連続


-立ち上げ期の苦労や事業が上手くいき出したタイミングを教えていただけますか?
苦労したことはすごく沢山あって、最初に我々の製品が世に出るまで苦労したことが多かったです。1月に起業後、3月にキックスターター(アメリカのクラウドファンディング)で資金を募集して、3月から8月頃の間に製造を行ったんですが、キックスターターに出すまでと、出してから製品を届けるまでの両方で苦労がありました。
キックスターターに出す前はスタッフが2人しかいなかったので、本当に時間がなく、そもそもどうやってキックスターターに出したらいいのか情報収集が非常に大変でした。というのは、アメリカに法人がないとキックスターターにプロジェクトを
出せないということがあり、アメリカで法人を作るといった話から、成功したキックスターターの動画を見て、手探りで行いました。
そうしてキックスターターに出して成功し、約8万ドルの資金が集まりました。コストの問題など、そこから結構大変でした。キックスターターで危険なのは、実際に作る前に値付けをしないといけません。実際に作ってみたらコストが高くなってしまったとなると利益が全く出なくなってしまうので、そこが結構悩んだところではありました。
我々の銀のインクはインクがとても高いので、インクの量を変えるだけで利益が変わってきます。たくさん検討した結果、コストに見合う製造方法と製造先が見つかって幸い何とかなりました。
うまいこと見つかったから良かったですが、見つからなかったら大変だったなと思います。製品を出すことを先に約束するので、大変でした。

電子回路をもっと身近に使ってもらうための資金調達


-2015年1月の資金調達の目的や背景について教えていただけますか?
今までとマーケットをガラッと変えたという話をしましたが、これで何をするかと言うと、電子回路に触れたことがないような人に対してキットを作ったり、Webサービスも作ろうとしているので、この2つの開発を行うことが目的です。
Webサービスは我々の導電性ペンで作った作品をアップロードしてシェアできるサービスを作ろうとしています。それを自分も作りたいと思えば、その場で材料を買え、データもダウンロードでき、その通りやれば自分も作れるといったサービスです。
このWebサービスや電子回路キットの目的は、電子回路という言葉も使わず、何かを光らせたい、紙から音を鳴らせたい、機能を追加したいという方に使っていただけるツールにしようかなと思っています。
理科的な要素は必要なく、ただ「光らせたい」ということだけでやれるように、ツールとしてのハードウェアとWebサービス(ノウハウ)の両輪でやろうかなと思っています。
-特に投資家回りに行く時に意識したことはありますか?
ある程度大きなマーケットがあること、今後の可能性があるということを見せることにフォーカスしました。
ベンチャーと言っても10人位で食べていければいいという会社を作りたいのか、上手くいけば何十億、何百億となる可能性のある会社を作ろうとしているのか、目標をどこに置くかが重要です。
ベンチャー投資をしたい人というのはある意味夢に投資するところがあります。特に今回、我々の調達した投資家は個人の投資家なので、「夢に投資したい」という人が多く、あまり目先のことにフォーカスしすぎないのが重要かなと思います。
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